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【教育学でポン!?】2020年12月31日

年間パスを持っているサンシャイン60展望台から、激動の2020年最後の日没を拝んできました。空気がとても澄んでいて、富士山のシルエットがくっきりと浮かび上がっておりました。
ちなみに60階のタリーズは、平日はとてもすいていて、街全体が込んでいるときでもゆっくりできるので、重宝します。今日もサンシャインまで徒歩、60階はスカスカでフィジカル・ディスタンスはしっかり確保できておりますのでご安心ください。

さて今年は、神戸の教員いじめから始まって、首相の思いつきによる前代未聞の全国学校休校によって各学校が授業時数の確保に大わらわになったり、オンライン授業の導入が急速に進行したりしなかったり、9月入学制度の議論は多くの自治体首長が賛意を示したにもかかわらず専門家が緻密なデータを出してきたとたんに立ち消えになったり、日本学術会議の任命拒否にはどうやら深謀遠慮などなく単なる権力の恣意的行使だったらしいなど、日本(世界)全体が前代未聞の大変な年になりました。
個人的にも、初めてのオンライン授業に徒手空拳で臨むことになり、試行錯誤な四苦八苦で本を読む時間も確保できませんでしたが、周りのサポートと学生たちの協力のおかげでなんとかかんとか乗り切ったという感じでしょうか。学生はもっと大変だっただろうと思います。みなさん、おつかれさま&ありがとうございました。

来年は、「大学入学共通テスト」から幕を開けます。こちらも高大接続だけでなく、教育全体を変えていく狙いを込めて導入されていますが、はてさて日本の教育は変わっていきますでしょうか。「society5.0」や「GIGAスクール構想」に加えて「令和型教育」などなど、政策決定側の方からは新たなキーワードが次々と屋上屋を架すように付け加わっていきますが、「働き方改革」がコロナウイルスのせいで頓挫しつつある「ブラック」な現場の方はついてきてくれるでしょうか。
まあ来年も、教育学の専門家として末席を汚している微力な立場ながら、人々の幸せを少しでも増やすために仕事をしたいと思います。本を読む時間はもうちょっと増やしたいなあ。
ともかく、今年はどうもありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

【教育学でポン!?】2020年12月30日

前例のなかった激動の一年が終わります。来年はどっちだ!?

オンライン授業・ICT

■N高「投資教育」が高校生にもたらす絶大な価値 子どもが実社会への扉を開くきっかけに(education×ICT)
単に投資家としての資質を鍛えるのではなく、「労働力を売買する」ということの本質に迫ってもらえればありがたいですね。

■プログラミング「理解ない先生」の巻き込み方 カギは「教員コミュニティー形成」と「振り返り」(education×ICT)
かつて学校は社会の中でいちばん進んでいる場所だったのに、高度経済成長で逆転されて、最も遅れている場所になってしまいましたね。GIGAスクール構想によって、どれだけ社会との差を縮められるでしょうか。「児童の反応の共有」は、とても良い観点だと思いました。

教育全般(国内)

■【2020年を振り返る】教育不信と教育依存が高まったか(妹尾昌俊)
大枠は御指摘通りだと思うのですが、その結果として「教育の商品化」がより一層進行して、課金ゲームの性格が強まり、「格差」が拡大しているように思います。

■9月入学騒動はいまどうなっているのか―2020年の政治災害を振り返る(末冨芳)
地に足の着いた話で、勉強になります。当初はこの問題にたいする私個人の見識も低く、地に足が着いていなかったのは確かでありました。反省。とはいえ、4月入学しか選択肢がないというのは大人の側の都合でしかないことには変わりありません。ですので理想的には「いつでもどこでも入学できる」のが良いという気持ちも変わりないところですし、「入学・卒業時期の柔軟化」という筋道にはそこそこ納得するところですが、しかしこういう個性尊重の発想が新自由主義の思いつきと共振しやすいということにも注意しなければならないところなのです。いやはや。

■日本人がデンマーク式「大人の学校」で学ぶ理由 北海道東川町で挑戦する日本型「人生の学校」(東洋経済ONLINE)
「何もしない時間」、とても大事。

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【教育学でポン!?】2020年12月29日

散歩して、本を読みました。こういう生活を続けたいな。

オンライン授業・ICT

■日本の保育士が「非効率な手書き」を必死で続けている理由(PRESIDENT Online)
まあ「やらない理由」を必死で探してきますよね。

教育全般(国内)

■【学校に年間変形労働は必要か?】他の政策手段と比較検討(有休取得や勤務地を離れた研修の促進)(妹尾昌俊)
「勤務地を離れた研修の促進」は、具体的で良いアイデアだと思いました。とはいえ一番大事なことが「教師の仕事の量そのものをへらすこと」だということは間違いないところです。

■大学生協の目利きが選ぶ コロナ時代の学生に効く9冊(U22)
読んだ気になれる、いい記事だなあ(←ちゃんと読みましょう)。

■私立大文系入試、社会・数学で驚きの得点調整 「偏差値は得点よりも公平」は危険な思い込み(東洋経済ONLINE)
評価の「信頼性」と「妥当性」をどう設定すべきかという話かと。

■【中学受験】コロナ禍の私学・塾と、変わる保護者の意識(矢作邦彦)
まあ、保護者が自分の時代と同じイメージで臨んだら、おかしなことになりやすいでしょうね。

■安倍前首相の地元・下関で先鋭化する「大学破壊」。理事会の独裁、学長専決の教員採用…全国に波及も(BUSINESS INSIDER)
露骨に権力を濫用して人事へ介入し、異なる立場の人々を恫喝するという手法は、近年よく見る風景になってしまいました。対話というプロセスがなくなっています。

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【教育学でポン!?】2020年12月28日

本を読んだ。

文部科学省

■教員免許更新制における免許状更新講習の修了確認状況等に関する調査について(文部科学省)
こういうたいして意味のない調査に文科省の貴重なリソースを割くのはバカバカしいと思いませんか?

■令和2年度学校基本調査(確定値)の公表について(文部科学省 ※PDFファイル)
こういう大切な基本調査と分析にリソースを投入したいですよね。

オンライン授業・ICT

■GIGAスクール、ポストコロナ、N高、マイクラ、プログラミング……2020年に注目を集めた記事から今年を振り返る(こどもとIT)
今年はいろいろありましたね。

■「プログラミング授業」意外な落とし穴と対処法 端末はちゃんと動く?ICT支援員はどう活用?(education×ICT)
まあ「鉛筆」だって、忘れたり削ってこない子どもに対応しているうちに授業が予定通りに進まないことがあるわけですよ。そういうレベルの話で理解していいと思いますよ。

教育全般(国内)

■過半数の県で、学校の変形労働時間制を検討中 【中身と問題・課題を解説】(妹尾昌俊)
本当は「労働の量」を減らさないといけないはずなのに、そこに手をつけていないし、手をつける気があるように見えないから、どうしてもゴマカシに見えちゃいますね。

■問いつめられたおじさんの答え いがらしみきお 第11回 勉強って、役に立つの?(webちくま)
まあ勉強ってのは突きつめれば「他人の経験の間接的なインストール」に過ぎないわけですから、「役に立つか?」と問われて「自分の直接的な経験が最強」とか言われたら、「まあ、そうね、うん」と言うしかないという。つまり、問題の立て方が非生産的。

■国内外から生徒が集まる「島の学校」の正体 統廃合寸前の危機から復活遂げた隠岐島前高校(education×ICT)
本気で戦うチームになったからうまく回っている感じだなあ。

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【教育学でポン!?】2020年12月27日

永青文庫で開催中の「新・明智光秀論―細川と明智 信長を支えた武将たち―」を観てきました。信長・秀吉・家康が光秀と藤孝に出した書簡がずらりと展示されていて、まさに圧巻でした。肥後細川家伝来の蘭奢待も展示されていて、ちょっとテンション上がりました。
ちなみに展示全体の方向性として、「本能寺の変」の原因を経済制度史的な観点から解釈していて、社会経済制度史的な歴史学の考え方を学んでいる私からすれば納得感はそこそこあるのだけれども、世間的にはどんなものか。

文部科学省

■StuDX Style GIGAスクール構想を浸透させ学びを豊かに変革していくカタチ(文部科学省)
■StuDX Styleについて(文部科学省)
■文部科学省、1人1台端末の活用事例を発信する「StuDX Style」開設(教育とICT Online)
なるほど、活用しましょう。個人的にはさしあたって、まず大学の教職課程の「教育方法論」から切り出されるらしい「ICT機器の活用」1単位の中で使えるな、などと思いました。

オンライン授業・ICT

■「プログラミングが得意な子」の意外な共通点 子の思考力は親の知ろうとする努力で伸びる(東洋経済ONLINE)
私自身は小学校6年生(1985年)の時にPC-8001で作ったゲームのプログラムを『マイコンBASICマガジン』に載せてもらったりしているので、胸を張って主張する資格があると思うから言うのですが、子どもがやりたいことを勝手にさせておけば、勝手に伸びます。

■【教育×デジタル】進みはじめた教科書のデジタル化、その課題と責任(前屋毅)
ちょっと言っていることが分かりません。デジタル教科書にすれば、ダウンロードしたりクラウドを活用したりして、印刷代も輸送費も必要なくなって、むしろ経費は激減するし、世界の森林資源にも優しいと思うのです。CD-Rom等のメディアで配付しようなどと馬鹿なことを考えていると、おかしなことになります。また「視力など健康面の懸念」については、実は明治時代に「紙の教科書」を使用する時にもさんざん言われていて、そして科学的には何の決着も見ないに関わらず、なしくずしに使用されて、実際に近視が激増しているわけです。視力のことを言いだしたら、デジタルどころか紙の教科書も禁止です。

■71,000台のWindows環境が始まる北九州市、ICT先進校が考える1人1台の活用とは――福岡県北九州市立高見中学校レポート(こどもとIT)
「しょせんは文房具」という意識があれば、うまくいきそうですね。

教育全般(国内)

■やさしい字幕プロジェクト ボランティア募集(eboard)
■文字の⽀援が必要な⼦のための「やさしい字幕プロジェクト」が在宅ボランティア募集(Forbes)
社会全体で子どもたちを応援していく、とても大切な取組みです。本当は公教育の枠内で「公助」として取り組むべきところ、人々の善意を頼る「共助」としてなんとか成り立っている例でしょうか。そして「やさしい日本語」という形も含めて「新しい公共性」(新自由主義の言うNPとは違う)がこういう形で立ちあがっていくのかもしれません。

■一般入試組との学力差は? 「慶応義塾大学」のAO入試合格はどのくらい難しいのか(ulm)
こういう「AO入試がダメ」なことを前提としている文章は、数年後には「過渡期」のものとして一顧だにされなくなるのでしょう。

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