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【教育学でポン!?】2021年3月4日

緊急事態宣言が伸びるなら従うまでですが、これで完全に小石川後楽園の梅が観られなくなったのは残念です。人が見ていなくても花は咲く。また来年。

文部科学省

■感染症や災害の発生等の非常時にやむを得ず学校に登校できない児童生徒の学習指導について(文部科学省)
海外でも根本的なホームスクーリングを認めないような慎重な言い回しが目につく感じでしょうか。

プログラミング教育・ICT

■長期入院の子に学習の場を コロナ禍でオンライン活用(日本経済新聞)
献身的に働く人たちが院内学級を支えてきてくれましたが、これからはテクノロジーも有効活用して、大人たちみんなで取り組んでいきたいものです。

■「対面授業を希望」学生わずか2割 コロナ禍の熊本大学(RKK熊本放送 ※映像があります)
だって、私語をする学生がいないんですもの。教員が私語を注意する無駄な時間だってなくなるんですよ。

■LoiLo、授業支援クラウド「ロイロノート・スクール」を全国の高校で1年間無料で使えるキャンペーン(ITmedia PC USER)
GIGAスクール構想に関して、世間一般的にはハードばかりに注目が集まっているけれど、現場で定着するかどうかの鍵は「授業支援クラウド」が握っているんですよね。

■「少しの思いやりで世界を変える」 末吉里花さんがオンライン授業 竹富小中(八重山日報オンライン)
学生の働きかけがきっかけで実現したというのが素晴らしいですね。実現のため、先生も頑張ったのでしょう。

■ICT授業が本格化へ 小学校で「GIGA開き」(MRO北陸放送)
「GIGA開き」ですか、なるほど。

COVID19

■コロナ禍で教育格差は拡大しているのか?「学びの不平等」の現実と今すべきこと(今井悠介)
論理的にも統計的にも体感的にも、御指摘通りかなと思います。このダメージを放置すると、じわじわと時間をかけて国と社会をダメにしていくだろうと思います。

教育全般(国内)

■35人学級に、学校現場は満足しているわけではない(前屋毅)
一人の人間の目が届くのは、せいぜい20人くらいまでじゃないでしょうか。ちなみに民間企業の課長はどれくらいの人数を評価してますかね?

■不登校児の新しい居場所「特例中学校」が岐阜市に開校 義務教育の間もそれぞれの子にあった選択肢を(まいどなニュース)
本当は教育課程論の中で「特例」について説明したいところなんですが、時間の関係で後回しになってしまいます。来年度はしっかり工夫しよう。

■自分の居場所と学び舎を探し続ける「外国にルーツを持つ子どもたち」(DIAMOND online)
日本語教育の強化も今回の学習指導要領改訂の目玉の一つでした(そして2019年の日本語教育推進法)が、英語教科化やプログラミング必修の蔭にかくれてしまっていますね。そして日本語教育が課題になる一方で、諸外国と同様に母語教育も大きな課題になってくるのでしょう。

■長崎県立高の学習合宿廃止 新年度から 教員の働き方改革理由に(長崎新聞)
受験対策のための合宿なら、廃止していいでしょう。「働き方改革」だから廃止するのではなく、「教育の本質」に照らして考えていきたいものです。

■コロナ禍で消えゆく大学の合格掲示 密回避、元受験生「残して」の声も(京都新聞)
廃止していいでしょう。他にやるべき事はいくらでもあります。

■道教委 「不祥事防止対策官(仮称)」配置へ(HTB)
記事を読む限りでは、効果があるとは思えず、単に「やってるアピール」に終わりそうな案件ですね。研修に時間を費やすより、教育費を増やして有能な教師をたくさん採用して、労働時間を減らしてストレスをなくすほうが効果があるでしょう。

■閉校小学校へ感謝の書 沼津・内浦小 全校児童で巨大丸文字(静岡新聞SBS)
■147年の歴史に幕 新上五島町立浜ノ浦小学校で閉校記念式(NBC長崎放送 映像があります)
どんどん学校がなくなっていきます。

■学区制撤廃されて初の入試 受験傾向にも変化 島根県公立高校入試がスタート(TSKさんいん中央テレビ ※映像があります)
直近で学区制と学校選択制の比較ができる事例です。今後も注目しましょう。

教育全般(海外)

■拉致された女子生徒ら、家族と再会 ナイジェリア(AFP BB News)
まずは無事で良かったですね。

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【教育学でポン!?】2021年3月3日

仕事が一段落したかと思ったら、次の課題が浮き彫りになります。まあ、しっかり頑張ったからこそ課題が明確になったのだ、と前向きに捉えていきましょう>自分。

文部科学省

■全国的な学力調査のCBT化検討ワーキンググループ(第7回)議事要旨(文部科学省)
いきなり「悉皆は諦めない」とあって、脱力します。「諦めない」とか、そういう問題ではないと思いました。「指導資料」にするという趣旨であれば、文科省が全国一律に調査をするより、各学校に評価の内容と手法を任せるのが「個別最適」だろうと思いました。悉皆にすると、絶対に「指導資料」では収まらず、必ず不毛な「競争」が発生します。

プログラミング教育・ICT

■生徒も教師も実社会とICTでつながり、自身をアップデートし続けられる学校へ(こどもとIT)
試行錯誤の過程も分かって、おもしろい記事でした。

■教室とオンライン、いずれの場所でも学生が快適に受講できる「ハイフレックス型授業」のポイントとは?(EdTechZine)
■ハイフレックス型授業の課題「板書」と「ディスカッション」の対応策を考える(EdTechZine)
私個人はハイフレックス型授業を行ったことはありません。とても大変そうな印象ばかりありますが、機材さえ揃えればけっこうできたりするんでしょうかね。記事では今後積極的な意義を持つとのことですので、いちど試してみようかな。

■大学生の新たな「学び」のカタチ 南阿蘇村へ農村留学【熊本】(テレビ熊本 ※映像があります)
実は教員の方も「どこからでも授業ができる」ということに気がつきました。金沢文庫や足利学校や弘道館から授業ができないか、本気で検討していたりします。

教育全般(国内)

■「ひな祭り」に考えたい 子どもの「しつけ」と「体罰」の境界線~民法「懲戒権」の見直し(竹内豊)
文字数の関係もあって表面的なところに触れているだけでしたが、まずは入り口としては良いのでしょうか。本質的には「子どもの権利条約」の理念を踏まえて考えるべき問題です。子どもの権利条約に批准した後も時代遅れな国内法の整備に取り組まなかったのが本質的な問題だと思います。

■なぜチャイムが鳴らないのか 元校長の思い紙芝居で伝える 宮城(tbc東北放送 ※映像があります)
東京家政大学もチャイムが鳴らないのですが、終了時間を過ぎて教員が気づかずに授業を続けていると、学生の方が文房具を片付け始めてカチャカチャ音を鳴らしてアピールするので、気がつきます。

■堀越高に校則「男女交際禁止」について取材申し込み、返ってきた答えは(女子SPA!)
これからは、校則の内容がどうこうというよりも、制定や改廃に学生が関われるかどうかという「民主的手続き」がポイントになるのではないでしょうか。

■『子ども食堂』に助成金 ふくしま未来研究会 運営団体などに一律20万円(福島テレビ)
■コロナに直面「子ども食堂」の試み 「宅食」で地域と共に子育て(広島ニュースTSS ※映像があります)
かつて子育てとは家庭が行うものではなく、地域全体が担ってきたものでした。「子ども食堂」には、その伝統がかすかに引き継がれている感じがします。

■小田原・小学校35人学級 1年前倒し(カナロコ)
お金のある自治体とそうでない自治体との間に差が広がっていきます。そして臨時採用の扱いがどうなるのか、引き続き注目していきましょう。

■統合控えた能代工業高校で“最後の卒業式”(ABS秋田放送 ※えいぞうがあります)
■144年の歴史に幕 徳光小学校で閉校式(MBS南日本放送 ※映像があります)
■最後の卒業式 富山赤十字看護専門学校…126年の歴史に幕(富山テレビ ※映像があります)
どんどん学校が減っていきます。少子化で統廃合されるところもあれば、時代のニーズの変化が直撃するところもあります。

教育全般(海外)

■拉致された少女が恐怖体験語る ナイジェリアで不明の279人、無事解放(REUTERS ※映像があります)
まずは無事でよかったのですが、今後も続くのでしょうか。問題の根は深いのですが、我々としてはまず現実を直視するところから始めなければいけません。

ブロトピ:今日の学問・教育情報

【教育学でポン!?】2021年3月2日

実習巡回指導で飯能まで行ってきました。自腹で西武池袋線の特急ラビューに乗って、40分間お大尽気分に浸りました。(もちろん通常の交通費は学校から必要経費として出ますよ)。

文部科学省

■萩生田文部科学大臣会見(令和3年3月2日 youtube)
■魅力ある地方大学の実現に資する地方国立大学の特例的な定員増について(令和3年2月 大学分科会)
国立大学のミッションの再定義と再編が進みつつあります。お金も増やすよう、よろしくお願いします。

プログラミング教育・ICT

■中学入試にマインクラフトを採用!聖徳学園中学・高等学校が考えるプログラミング入試の意義とは(こどもとIT)
これはすごいチャレンジだなあ。素直に感心します。

■大学と連携して教育、農業にICT活用 福知山市新年度事業を見る・中(両丹日日新聞)
なるほど、地域の小中学校から集まったビッグデータの解析を地元の大学が行なうわけですね。良い連携の在り方だと思います。

COVID19

■一斉休校から1年 無言の給食、友達に触れられない… 我慢強いられる子どもたち(長崎新聞)
そうですね、大人は子どもたちから見られていますね。

教育全般(国内)

■苅谷剛彦×橘木俊詔 英語支配と米国モデルに大学は抗えるか ――入試大混乱時代のエリート教育論(下)(中央公論)
「下」も読み応えがありますね。しかし個人的には「近代」という言葉の議論に対しては、歴史屋として納得しがたいものがあったりします。

■「23歳どまりの人生」にしない 学校教育でつくられる「男の塊」「女の塊」に感じた責任(沖縄タイムス)
専門的には「隠れたカリキュラム」の問題です。女子大の教員として、学生諸君には意識的に話をするように気をつけているところです。

■教員は授業で現実の政治的事象をとりあげるようになるのか、文科省の会議が提言(前屋毅)
1954年の教育二法以来、「政治的中立」という言葉が中立じゃなくなっていますからね。ここから抜本的に反省を加える必要があります。
▼参考:「昭和 29 年の教育二法の制定過程~教育の政治的中立性をめぐる国会論議~」

■横浜の全市立学校でフレックスタイム制度を本格導入 4月から教職員対象(カナロコ)
具体的な運用がどうなるのか、結果を見たいところです。

■夜間中学のニーズを調査 県教委がアンケートを実施中(タウンニュース)
世間的にはプログラミング教育や高大接続の影に隠れてしまっている感じもありますが、教育学的には「夜間中学」の推進も近年の重要トピックです。

■タクシーで学童保育所へ 田辺市の小規模5小学校児童(AGARA紀伊民報)
なるほど、バスよりもタクシーの方が現実的なのかもしれません。

■3月に閉校する小学校の児童が「切りもち」配布 地域の人に感謝の気持ち伝える(テレビ新潟 ※映像があります)
147年、おつかれさまでした。全国で学校の統廃合が急速に進行しています。歴史屋としては、学制施行直後にできた学校と言うことで、残されていた史料がないかどうか気になるところではあります。

教育全般(海外)

■中国、学校での厳しい罰を禁止 長時間の起立や言葉の暴力など(AFP)
何を「体罰」と見なすかは、文化と時代によって異なりますからね。

ブロトピ:今日の学問・教育情報

【教育学でポン!?】2021年3月1日

日本全国多くの高校で卒業式が行なわれました。例年通りというわけにはいきませんが、知恵を出して様々な工夫を凝らしていましたね。ご卒業おめでとうございます。

文部科学省

■萩生田光一文部科学大臣記者会見録(令和3年2月26日)
大学は対面授業をするようにと釘を刺されました。

オンライン授業・ICT

■課題山積みでスタートしたGIGAスクール構想、学校現場は今どうなっているのか?(こどもとIT)
■GIGAスクール端末、ちゃんと使えてる? ICT環境整備と保守サポートを現場が赤裸々に語る(こどもとIT)
■今から考えておくべき、GIGAスクール構想を成功させるポイントとは(こどもとIT)
これは良い記事ですね。教育現場とICTの仕組みをしっかり理解している人が、問題点を具体的に炙り出しています。しかし、こういう大切な指摘が既になされているにもかかわらず、耳を貸そうとしない人たちによって、予想された問題が予定通り発生するのでしょう。

■関西大学、対面授業再開後に実施した学生アンケート調査の結果を発表(EdTechZine)
やっぱり大人数講義はオンデマンドでいいですよ。コロナが収まった後でも。

■NEC、自社教育クラウドのGIGAスクール向け機能強化と小中学校5000校の導入実績を発表(こどもとIT)
Googleとマイクロソフトの間にどれだけ割り込めるか、という感じでしょうか。

■「ICT教育の負担」知事と現場で認識に差が? 公教育に「教育格差是正」は期待できるのか(education×ICT)
知事を対象としたアンケートということで、教育現場の実情が分かるわけではないのですが、ぼんやりとした「認識」というものはある程度うかがうことができそうです。

COVID19

■コロナ禍”激動の学生生活 大学最後の1年を振り返る(広島ニュースTSS ※映像があります)
たいへんでしたね。まずはおつかれさまでした。

教育全般(国内)

■正解も、競争もない教室づくり。学びを楽しくする「自由進度学習」とは?(先生の学校)
まあ基本的なコンセプトは100年くらい前に「ドルトン・プラン」として成城小学校が導入していた取組みとほぼ一緒ですが、自分の経験を踏まえて地に足をつけて実践できているところが尊いのです。

■私もヤングケアラー? きょうだいの世話、気づかれにくい負担(毎日新聞)
つい100年ほど前は、子どもが子どもを育てる「子守」が普通でした。子守がいなくなったということは、この100年ほどの間に「子どもが子どもらしくいられる」ことが理想であり、可能になったということです。それができなくなってきているとすれば、日本は100年前に戻りつつあるということでしょうか。

■「ひらがなの読み書き」「数の概念」「時計の読み方」…小学校入学までに子どもが“やっておいてよかった”こと(まいどなニュース)
どれもこれも無理にやる必要は全くありません。早期教育を頑張っても、すぐに追いつかれます。無駄です。保護者の不安を煽りに煽ってお金を儲けようとする教育産業に騙されず、かけがえのない時間を楽しく過ごすことが大事でしょう。

■成田市大栄地区で6小中学校の閉校記念式典 校旗返納と別れの挨拶(チバテレ)
香取神宮と成田山新勝寺の間の地域ですか。小中一体型というコンセプトが普及することで、一気に学校の統廃合が進んだ感がありますね。

ブロトピ:今日の学問・教育情報

【教育学でポン!?】2021年2月28日

次年度のシラバスを書き終わりました。2月は終わるのが早いですね。春がすぐ来る感じがして、悪くはありません。

オンライン授業・ICT

■小中学生にパソコン「1人1台」は何をもたらすか 学習内容をAIが「カスタマイズ」するメリット(東洋経済ONLINE)
いわゆる「指導と評価の一体化」と「個別最適化」の話で、既にさんざん言われている内容ですが、こういう記事にまだ需要があるということですね。

■荏田小4年 プログラミングに挑戦 ロボットを動かそう〈横浜市都筑区〉(タウンニュース)
総合的な学習の時間に「一般社団法人」が行なう実践のようです。それ自体は教師の負担が減って良いところもあります。教育課程の観点から注意しなければならないのは、それぞれの教師が「総合的な学習の時間と各教科の学びとの繋がり」を理解・表現できなければ威力が半減する、というところです。
▼一般社団法人青少年STEM教育振興会

COVID19

■大学中退「コロナに狂わされた」 20歳男性、学費工面できず(時事通信)
こういう事例を自己責任で片付けたい人たちもいるらしいのですが、そもそも日本は公教育にぜんぜんお金をかけていないという悲しい現実を前提にした上で、個別事例について考える必要がありますよ。

教育全般(国内)

■【なぜ校則では茶髪が禁止なの?】教員は校則について生徒に説明ができるか(BEST T!MES)
まあ文部科学省や教育委員会が教員に下している命令だって、理由なんて説明できませんからね。「考えない教師」を発生させる原因は、そういうところにありますよ。

■学校防災の水準達成45% 人手に課題、自治体アンケート(共同通信)
お金も時間も人手もないんですよ。教育費を削りに削ってきた歴代政権と財務省のせいです。

■「女の子が博士課程に行ってどうするの?」男性が“高下駄”を履く日本社会の現状(ABEMA TIMES)
女子が学問に励むことを応援できる立場(女子大の教員)にいるので、まず個人的にできる仕事をしっかりやっていきたいと思います。

■藤井二冠で注目の「モンテッソーリ教育」現場では何をする? おうちでできることも(AERA dot.)
この断片的な記事だけだとかなり誤解を招きそうですが、まあ入口としてならいいのかな。

■自然と生きる若者集う 大学設立計画も進む飛騨市(岐阜新聞Web)
これから大学を創るなら、目的と使命をそうとう明確にしていく必要がありそうですね。偏差値などにこだわらず、「地域リーダーを創る」というアウトプットがブレなければ、長い目で見ればいい結果に結びつきやすいのではないでしょうか。

■電車の車内広告に寄せ書き 能勢電鉄、卒業生へ粋な演出(朝日新聞DIGITAL)
地元密着だからこそできる、粋な計らいですね。卒業生も嬉しいし、他の乗客もホッコリすると思います。

■学びやに感謝の踊り 前川小で閉校式 宮城・川崎(河北新報)
30年間、おつかれさまでした。

ブロトピ:今日の学問・教育情報