「教育学でポン」タグアーカイブ

【教育学でポン!?】2020年1月17日

明日からセンター試験ですね。私が受けたのは1991年で、第2回目でした。湾岸戦争で世界はこんなに大変なのに、俺たちは世界の片隅でしこしこ試験なんだなと黄昏れていた記憶があります。

教育全般

工夫重ねた巨大テスト 18日から最後のセンター試験(朝日新聞DIGITAL)

今では私も問題を作る側(センターじゃありませんが)に回っております。そして、問題を作ると、学んでいたときより、対象の本質がよりはっきりと見えてきたりします。

最後のセンター試験「迷走する英語試験」 なぜ日本人は英語コンプレックスを抱くのか(文春オンライン)

教育学の知見を踏まえれば、民間試験導入が強行されようとしたのは、この記事が言うような英語コンプレックスが原因などではなく、35年前の臨時教育審議会に端を発する「新自由主義」の傾向が極まったせいだろうと思いますよ。

「宿題」を廃止したわけ ~ 型破り校長の改革論(ニッポン放送)

目的と手段を取り違えるなって話のはずですが、相変わらず読解力の低いヤフコメ欄が地獄。教育環境の違いを指摘して何か言った気になっている人が相変わらずいるようですが、目的を実現するために環境に合わせて手段を見直し続けることが大事って話ですね。

中学受験はなぜ親子を「狂気」にまで追い込むのか、その構造的理由(現代ビジネス)

最初はよくある話かと思ってしまいましたが、最後まで読んだらけっこうまとまってオチがついた話になっていました。

日本一の女子校の礼法 叩き込んだ“型”の先にあるもの(Wedge)

個性的な学校の個性的な実践記事は、楽しく読めますね。

校則なし、先生の残業なし。発達障害児や不登校だった子もみんな一緒に学ぶ小学校(HUFFPOST)

各方面に大きな影響を与えつつある、注目の実践と教育者の話です。専門的に言っちゃうと、「社会関係資本」を充実させれば教育がうまくいくという話ですね。

PISA型読解力「情報を見極める学びを」 川村学園女子大・田中孝一教授(産経新聞)

産経新聞がこういう「情報を見極めるための学び」を前面に打ち出す記事を配信しちゃうのは、ちょっと微笑ましいですね。

【教育学でポン!?】2020年1月16日

毎日様々な教育関連ニュースが流れてきます。教育学を修めた立場として、それらをどのように理解したか、主観的な感想と見解を書き連ねます。

教育全般

大学入試用サイトに企業の影 文科省が導入、利用にベネッセID必須 利益誘導の懸念も(西日本新聞)

臨時教育審議会の35年前から民間活用と言っていたわけで、いまさら「企業の影」って何だという感じではありますけれど。

「みんなより早く逃げた」負い目を感じて生きてきたリアリスト~私と東大駒場寮(第4回)(DANRO)

御多分に漏れず、私も1991年から廃寮までなにかとお世話になっていたところなので、懐かしい思いになりました。しかし教育学的に考えてみれば、大正教養主義等にも遡って、いろいろと論点の多い問題になりますね。

入試の歴史を暗記から思考力育成へ 学術会議が提言(ベネッセ教育情報サイト)

方向性そのものは的外れではないのです。コメントで苦言を呈している人もいるようですが、問題は、「知識」という言葉の概念が、使う人によってまったく異なっているところです。そこに気がつかないと、議論が噛み合うはずがありませんね。

数をかぞえられない学生たち ありもしない「公式」に頼り…算数教育の珍現象(デイリー新潮)

それを言うなら、個人的にはそもそも「数という概念」を理解できているかどうかが気になります。たとえばアリストテレスが「1は数ではない」と言った意味を本質的に理解できるかどうか。この記事も、アリストテレスやプラトンが考察の対象とした「1とは何か?」という本質には触れていないですよね。

「持ち帰る給食」制度が食物廃棄と貧困の問題解決の糸口に!スコットランドの学校の取り組みが評判(FINDERS)

子ども食堂の充実も大切ですが、いまある「給食制度」の活用をもっと頑張ってもいいはずなんですよね。

【独占】イートン校のオンライン教育を日本で CEOが「優位性」を語る(Forbes)

おそらく世間は注目しないだろうから、教育学を修めた人間がしっかり視界に捉えておく必要がある事案、として理解しました。

【教育学でポン!?】2020年1月15日

毎日様々な教育関連ニュースが流れてきます。教育学を修めた立場として、それらをどのように理解したか、主観的な感想と見解を書き連ねます。

校則

偶然でしょうけれども、「校則」に関して毛色の違う記事が3つ流れてきました。

校則も定期テストもない 桜丘中学校のインクルーシブ教育が「大人たち」にもたらしたもの(Forbes JAPAN)

教育学者として注目している実践のひとつです。昨年の研修会で西郷校長先生の話を聞き、「自然科学」の発想から方針を立てていることを強調されていたのが印象に残りました。

「声が大きい人が勝つ組織」に嫌気…26歳・中学教師の悩みを「決定的な答え」がないのに鴻上尚史が取り上げた深い理由〈AERA dot.〉

意味もない校則に意味もなく服従させるのは、歯車的な工場労働者を大量に必要とした高度経済成長期の産物に過ぎず、21世紀には滅びるべきということで、教育学的にもファイナルアンサーでいいでしょう。しかし、ただ闇雲にルールに反抗するのではなく、合理的にものごとを考えて合意形成に結びつける知恵を身につけてほしいとは思います。

「校則を作られたら恥」 金沢大付属高で鍛えた決断力 日本ユニシス社長(NIKKEI STYLE)

校則でお行儀をよくしていてもは所詮は「他律」に過ぎず、本物の力になるのは「自律」だという話ですね。ただ教育学においては、他律から自律への切り替えがどのように可能となるかが、論理的にも実践的にも大問題なのです。

教育全般

大学は“お金持ち”だけが行くところ? 4月スタート「大学無償化」は吉と出るのか(ビジネス+IT)

学力低下の理由をいろいろ言う人がいるけれども、個人的には、国が教育に金を出していないのが一番の原因だと思いますよ。しかしこの40年間の新自由主義政策は、安直な自己責任論を蔓延させ、教育の基盤(公共性)を完全に崩壊させたのではないかと思います。ちょっとずつでも戻していく努力をするしかないですね。

入試改革の失敗を検証、初会議 1年めどに新制度提言へ(朝日新聞)

本質的な議論を望みます。注目して見ていきます。

大学入試検討会議がスタート 意見さまざま(日刊スポーツ)

背景が異なる人々が集まれば、そりゃ意見もさまざまになりますよね。そしていつもどおりなら、どんどん経済界の声が大きくなっていくのです。

「平凡な頭」で東大・京大に受かる親子の「ちょっとした工夫」(幻冬舎GOLD ONLINE)

東大・京大はどうでもいいとして、考える力を伸ばす子育ての方針そのものは、おっしゃる通りかなと思います。

「機械学習は道具。使いこなせるかは利用者次第」――識者が語る、公平性に配慮した機械学習の要点とは(ITmedia NEWS)

ものごとがおかしくなる時って、だいたい目的と手段を取り違えてしまうところから始まることが多いですよね。

少年院の収容者が最少 少子化、非行少年が5年で半減 施設の廃止も相次ぐ(中國新聞)

統計事実は明らかなのに、少年犯罪が増えていると信じたがる人々の如何ともしがたさのほうが目立っていますね。

【教育学でポン!?】2020年1月14日

毎日様々なニュースが流れてきますが、教育学を修めた立場として、それらをどのように理解したか、主観的な感想と見解を述べます。あくまでも主観的です。

教育全般

15分×3日=授業1コマ 新年度から授業数増 時間確保に「モジュール学習」/兵庫・丹波篠山市(丹波新聞)

学習指導要領の言う「弾力的な時間割」の一例です。15分の授業を3回やれば、45分やったことと同じとみなすというルールを適用したわけですね。ただし、単なる自習ではダメだとか、けっこう条件は厳しいのです。個人的には、教育課程論の授業で例示するために、こういう実例をたくさん集めたいところです。

「ブラック部活」問題で「オフ期間」を試験導入 長野・飯田市(信越放送)

「勝利至上主義」がなくならないと、根本的なところは変わらないんですけどね。手段と目的を取り違えないことが大事です。推移を見守りたいと思います。

食べ残し給食の持ち帰りダメ?教諭処分に「厳しすぎ」と批判殺到(讀賣新聞)

食中毒等のことを考えると、問題はそう単純じゃないんですよね。給食は、考えれば考えるほどいろいろな教育学的要素が詰まっています。給食自体を根本的に考える機会が定期的にあるといいですね。

心がけで変えられる。口癖を、子供を育てる「認める言葉」にする(MAG2NEWS)

おっしゃる通りなんでしょう。というかアドラー心理学的な定説ではありますかね。人との会話に必ず「でも」から入る人がいますが、印象はよくないですね。

読解力をすばやく鍛える6つのポイント|「頭がいい」の正体は読解力(幻冬舎plus)

まあおおむねおっしゃる通りに思います。ところが分かる人には言わないでも分かるし、分からない人には言っても分からないという類の話ではあります。分からない人に分かってもらう具体的な手だてをどうするか、知恵の使いどころになるわけですね。

入試当日の子どもへの声がけ、これだけは伝えてほしい たった一つの緊張しないコツ(EduA)

面接等で緊張しないコツをいつも学生たちに伝授しているのですが。ドアをノックするときに、心の中で「コント、面接」と言うと、力が抜けますよ。

医学部受験「定員数」が減少…医師不足が問題なのに、ナゼ?(幻冬舎GOLD ONLINE)

知らない領域の話だったので、勉強になりました。教員養成も縮小の一途を辿っております。

いじめ・不登校・ひきこもり

“教諭間いじめ”の神戸市「人材育成の姿勢学んで」…教員に民間企業での研修を導入へ(MBS)

誰もが気づくことでしょうが、研修を増やして問題が根本的に解決するわけはなく、保身的なパフォーマンスにすぎない可能性が高いと感じてしまいます。教員の多忙感を減らすのが最善手なのに、研修を増やしてどうするという感じはいたします。

いじめは大人でも起こる~教育は将来のトラブル解決にもつながる(ニッポン放送)

おおむねおっしゃる通りだと思います。大人も子どもも、一人で抱えないことが大事ですね。

中3自殺、第三者委が初会合 いじめ有無や因果関係調査 福岡県久留米市(西日本新聞)

悲しい出来事ですが、事実認定は丁寧に行なう必要があります。今後のためにも、第三者委の人には丁寧な仕事を期待しています。

元引きこもり45歳男性が定時制高卒業へ 文化祭で主役「就職、結婚したい」(京都新聞)

こういう話を読むと、いつでもやりなおしができる世の中に、みんなでしていかなければと思います。

【教育学でポン!?】2020年1月13日

毎日様々なニュースが流れてきますが、教育学を修めた立場として、それらをどのように理解したか、主観的な感想と見解を述べます。あくまでも主観的です。

教育全般

失敗を繰り返さないための三つの提言 大学入学共通テストの検討会議始まる(AERA dot.)

おっしゃる通りに感じる。本質的な議論をしてほしい。

センター試験の果たしてきた役割とその課題<入試改革のあやまちを繰り返さないために3>(HARBOR BUSINESS)

本来は高校卒業程度の「到達度評価」が行なわれるべきという国際的常識が視野に入ってこず、相変わらずガラパゴスの範囲を出ない話に終始するのであった。

大学入試「指定校・付属校推薦入試は即刻廃止を」と大前研一氏(NEWSポストセブン)

教育学的にいえば、問題の本質を見誤った話ではある。問題は、「推薦入試」そのものではなく、「高校卒業程度の到達度評価」が整備されていないことにある。「国際バカロレア」に触れているのに、そのことに気がつかないのは、教育学を勉強していないせいではないか。

塾なしでも挑戦可能、私立中学ユニーク入試が増加(讀賣新聞)

しかし塾はこういうユニーク入試にも対応して、やはり格差は拡大していくだろうと思う。おそらく入試を変えるだけでは根本的な問題解決にはならない。

高卒・大卒で逆転も?生涯賃金と学歴の関係性(あるじゃん)

こういう話では、学歴そのものが関係するのがあくまでも「労働者としての賃金」の話にすぎないことは、見落とされがちなところ。

都内「小学校プログラミング教育」で生じる、期待と現実の大きすぎるギャップ(ulm)

「騒いでいるのは世間だけ」という印象は、正しい。金儲けのために保護者の不安を煽りまくった人々が多かっただけだ。「ゆとり教育」の時と同じだ。

小6のうちに知っておくべき 中学ココで差がつく「勉強の始め方」(ベネッセ教育情報サイト)

教育学の言葉で言えば、「メタ認知能力」の問題。

政府の言ってる「リカレント教育」じゃダメ! 生涯現役が可能なマルチステージ型の稼ぐ力とは(JCAST)

日本でリカレント教育が遅れているのは、「新卒一括採用」の習慣がなかなか破壊されないせいだ。就職の形が変わらない限り、リカレント教育が根付く気はしない。教育だけの問題にされても困るのであった。

いじめ・不登校・発達障害

なぜ日本の学校は「発達障害の子」に冷たいのか(PRESIDENT Online)

「なぜ冷たいか」と言われれば、政府が金と人を教育にかけないからだとしか言いようがない。人を倍にすれば解決する問題だ。
記事の内容自体は、丁寧で、御指摘の通り。

不登校、海外留学の経験経て 「悩み抱える子どもたちを社会とつなげたい」(長崎新聞)

学校は、誰でも不登校になり得るという想定から始めなければならない。