「教育学でポン」タグアーカイブ

【教育学でポン!?】2020年1月30日

「ポン」に特に深い意味はありません。何かにタイトルをつけようとして困ったときなど、打開するための常套手段がありまして、「ポン」をつけるのはそのセオリーのうちの一つです。たとえば「アクティブ・ラーニングでポン!」とか「学習指導要領でポン!」のように使います。ほかに、「超・○○」とか、「猿でも分かる○○」とか、いろいろなセオリーがありますね。

教育全般

脳性まひの少年「高校行きたい」 パソコンで1字ずつの手紙、受け止めた教員(西日本新聞)

「特別支援教育コーディネーター」が果たしている役割と「合理的配慮」の具体的なありかたに注目の記事です。

障がい者の学びの場で感じる「学び」=「勉強する」の狭い理解(MAG2NEWS)

「学び」という概念自体を相対化しようという、なかなかすごい実践の紹介記事です。

小学生がススキで卒業証書作り 熊本県(くまもと県民テレビ)

※映像から音声が流れます。
ユニークな取り組みです。ほほえましいですね。

「男の子の学力」を伸ばすために親が知っておきたいこと(DIAMOND online)

「男子/女子」の差は確率統計的なものであって、個人差の方がはるかに大きいことは前提とした上で。アメリカで始まっているという男女別教育というのは、男子のほうがリスクをとりやすいという脳科学・進化心理学の知見を活用しているものとして知られています。

退職手当26億円未払い 埼玉県教委、9730人に(日本経済新聞)

5年間、誰も気がつかなかったことに少し驚いてしまいます。今さらですが、気がついて良かったですね。

探究心が生き抜く力に 家庭や習い事で育むには(日経DUAL)

大人が「探究心」を外注しちゃうのでは、子どもに探究心は育たないと思います。

科学的な実証に基づいた「効率のよい勉強法」とは?(ベネッセ教育情報サイト)

ここでいう「勉強」とは、単に「記憶」のことなので、一般化する際には注意が必要です。たとえば上の記事で扱われているような「探究心」を育むこととはまったく関係がありませんね。

全国学力テスト、パソコン解答を全面実施へ(共同通信)

どの業者が落札するかにも注目なのです。

「ゲーム三昧の子」が勉強に向かう“魔法の言葉”(東洋経済ONLINE)

似たようなことは私も実践で使っております。みんな考えることは一緒なんでしょうかね。

1学年1クラスの小規模小学校のメリット・デメリットとは?実際に通う子どもたちの様子を調査!(ママスタセレクト)

行政の視点から見ると、教員の配置が悩ましい問題になりますね。専門的な視点からは、「クラス」という近代教育的な概念そのものの特質を浮き彫りにしたいところではあります。

【教育学でポン!?】2020年1月29日

募っているけど募集していないってことは考えにくいですが、「勉強しているが学習していない」ってことは起こりますよ?

教育全般

昼休みの昼寝で学力アップ 千葉市立稲毛高生が提案、市長賞に(千葉日報)

学力に限らず、昼寝の効果は高い気がします。

女の子の学力アップは「勉強に没頭できる環境づくり」で9割決まる(DIAMOND ONLINE)

生得的か後天的かはどうあれ、男子と女子で勉強や学習の効果を上げる効果的な手段が違っているのは、確率的には言えそうな気はします。ただもちろん個人差のほうが激しいので、「男子/女子」で決めつけると酷いことになりますよ。

「学校で学んだ知識」と「実生活で使う知識」の比較で論争 若新雄純氏は「大学の学問が実社会に役に立たないなんて、何を言ってるんだ」と持論(AbemaTIMES)

まあ、「知識」という概念自体の定義が噛み合っていないのが根本的な問題なんですけどね。違うものを「知識」という同じ名前で呼ぶからおかしな議論になります。

全国学力テストは税金のムダ遣いになっている(前屋毅)

そうなんです。しかし真っ当な理屈が通らないのが、「権力」というもののすごいところです。

世界一ミネルバ大学に日本人4人合格「ここ以外想像できない」(NEWS ポストセブン)

この大学がどういう人材を輩出するかは横目で睨んでおくとして。まあ確かに私がいま高校生だったとしたら、日本の大学には行かないという選択肢も真剣に考慮するんじゃないかと思います。

FPが教える”子供の教育費”正しいかけ方とは (PRESIDENT Online)

こういう話は、FPに教わるより、教育学者に教えてもらう方がいいと思うのですが、いかがでしょう。

できる子、裕福な子が標的になる、日本のいじめの特異な傾向(Newsweek)

基礎データ重要。ほか、日本のいじめが特異なのは、年齢が上がるにつれて「仲裁者」が減って「傍観者」が増えるところだと指摘されていますね。

【教育学でポン!?】2020年1月28日

妻と食事中、「兄弟(姉妹)とは何か?」について込み入った話をしました。かつての大家族とふたりっこ革命(落合恵美子)以後の兄弟では様子がそうとう違うのではないかという話になりました。そして2人の人間関係と3人以上のときの人間関係は本質的に違うのではないかという話に発展したところで、お開き。

教育全般

道徳の教科化は形だけ?教科書に透ける“答え” 「意味はあるのか」疑問の声も

文科省は表面上には「考える道徳」を前面に打ち出してはいます。しかし、検定済み道徳教科書は「考える」という内容とは程遠いもので、単に「正解を当てる」ようになっております。学習指導要領の縛りを強めた「教科化」の矛盾が早くも表れておりますが、当局者の狙い通りなのでしょうかね。

佐世保市立小中学校で3学期制復活 2学期導入後、学力調査で不振(毎日新聞)

専門的にも、なかなか気になる記事です。仮に学力が低下したとして、それは本当に二学期制導入が理由なのかどうかなど。

経営危機の「女子校」を一変させた校長の手腕(東洋経済ONLINE)

読み応えのある記事ですので、腰を据えてクリックです。個人的には素直に「すごくがんばってる!」と思いつつ、専門家としては多少なりとも批判的な距離感を保ちつつ検証したいと思います。

小学校の部活動の指導 名古屋市が半数の約130校で外部委託へ 試験実施で教員「負担なくなった」(東海テレビ)

一歩前進ですが、この記事の対象が中学校ではなく「小学校」というところは注意しておきましょう。また部活動支援員のほうに負担のしわ寄せ(金と時間)が行っている可能性も頭の隅に入れておきましょう。

大手・小規模・個別指導…わが子に合うのはどれ? 塾ソムリエに聞く選び方のコツ(EduA)

まずは「塾ソムリエ」という言葉に驚きますが、内容には驚きません。しかし「塾に行かない」という選択肢はまったく考慮されていないですね。

高学歴の貧困、アメリカの実態―大学はブラック企業?貧困にあえぐパートタイム講師たち(LIMO)

日本も酷いですが、アメリカはもっと酷いという記事で。そして日本(なかでも新自由主義の人たち)はこういうアメリカ社会を目標にしているという。

1台27万円? 小中学校に「PCを1人1台」で膨れ上がる予算(NEWSポストセブン)

教育現場にPCを揃えることは、とても重要です。とはいえ、教師を増やすための金はなかなか増やしてくれないのに、PC購入予算は通りましたね。どうしてでしょうか?

先生の育て方、「フラッグシップ大学」が変える(ベネッセ教育情報サイト)

さあ、大学間の格差が広がっていきますよ。まあこういう動き自体は国立大学法人化の時から始まってはいるんですけどね。

センター試験のスマホ不正を茂木健一郎が分析 スマホ依存が生み出す「脳力低下」に衝撃(AERA dot.)

ちなみに私の授業の試験は、スマホ使用はもちろんOKというか、制限時間168時間で、他の人と相談してもいいことにしています。実際に社会に出たら、自分の頭だけで物事を解決する場面なんてほとんどなく、いろんな人に相談しながら物事を進めていける人がいい仕事をするわけですよ。

難関「中高一貫校」中心に空前の大激戦!東京・神奈川「2月1日入試」最新情勢を解説(DIAMOND ONLINE)

子どもも保護者も大変だなあ…。こういう記事を見るたび、中学受験なんか一瞬たりとも考えない時代と環境に育って本当に幸せだったと思うのであした。

【教育学でポン!?】2020年1月27日

今日で2019年度の授業が全て終了しました。ばんざーい! しかし地獄の採点が待っているのだった。学生諸君にとってはテスト自体が憂鬱でしょうが、教員にとっては採点がいろいろな意味で大変な作業なのでありました……。がんばろっと。

教育全般

文理の厚い壁を越えて融合を達成する道を探る―東京大学大学院総合文化研究科教授 信原幸弘氏(Science Portal)

100年前にディルタイが言っていたようなことですね。私としても、切実な課題であることは間違いないように思います。

入り口偏差値低いけど出口が高い「お得な中高一貫校」はアリ? 教育のプロの答えは…(AERA dot.)

タイトルは下品でしたが、記事の内容そのものは悪くないと思いました。

教員も学生もあきらめムード…日本の大学は「“大卒”資格を得るためだけ」?(Abema TIMES)

良い記事だと思います。大学に関する話を定期的に行なって、様々な立場の人が多様な意見を言うことに、大きな意味があるだろうと思います。

中学受験で「うまくいく親子」と「そうでない親子」の明確な違い(現代ビジネス)

個人的には、子どもの個性を尊重できるかどうかが最大のポイントだと思います。

教員「ブラック職場」改革進まず 保護者対応や授業準備…新たな負担も(京都新聞)

人と金を増やさないとどうにもならないって、みんな気づいているわけで…。公金を教育に使わないのは、民間に利益誘導したいだけなんじゃないかって勘ぐってしまいますね。

子どもの貧困と教育格差 その原因は(日テレNEWS24)

NPOの取組みは地道に増えてきています。しかし本来は世の中全体がケアしなければいけないもののはずでした。「公共性」というものが根本から失われつつあるということを実感するわけです。しかしさしあたっては、目の前の困っている子どもに手をさしのべないわけにはいきません…

学校外の学習費、小学校は世帯によって3倍以上の差!(ベネッセ教育情報サイト)

この記事でも「社会総ぐるみで子どもの学びを支える必要」と言っておりますが。しかし自己責任と競争が蔓延する新自由主義では、誰も他人のことなんか構いはしないわけで。新自由主義に染まったヤフコメのコメントたちが、時代の象徴のような気がしてしまいますね。

「まさか7歳から殺されそうになるなんて」児童館で首をバットで殴られた元職員の訴え(弁護士ドットコム)

いろいろな意味で、もう子どもを子ども扱いしないという流れができつつある感じでしょうかね。専門的には、これもいわゆる「近代の終わり」の中に位置付けるべきかどうかが問題となるところ。

なぜ学校関係の書類は「紙」なの?「デジタルにして!」と本気で思う3つのもの(LIMO)

個人的にはどんどんデジタル化を進めた方がいいと思うんですけど、いろんな理屈をつけて反対する人、やたら多いですよね。粘土板からパピルスに変わる時も、何かと理屈をつけて粘土板に執着した人はいるはずで。

【教育学でポン!?】2020年1月26日

よく見るテレビ番組の一つが「日曜美術館」なのですが、今日は台風で被災した川崎市民ミュージアムが取り上げられていました。あまりの被害に唖然としました。マンガ関連の展示が印象的で、ときどき行っていた美術館だったので、けっこうショックを受ける映像でした。

教育全般

「超過勤務の解消」が教員の負担を増長するという矛盾(BESTT!MES)

仕事の量が減らないのに労働時間が減るわけないなんて当たり前のことなんですが、どうして政治家は教育現場の人と金を増やそうとしないのでしょうか。(ヒント:政治家が教員を目の敵にしている)

高倍率な公立中高一貫校受験の併願狙い? 私立中学入試に「別」の思惑(AERA dot.)

昨日の記事に不足していた情報を補足した感じの記事です。

東京生まれとそれ以外は人生の質が違う? 「受験も就職も地方は不利」「比較にもならない」という声(キャリコネニュース)

まあ一面的にはおっしゃるとおりでしょう。しかし中学受験に血眼になっている姿を見ちゃうと、私は田舎で生まれて良かったなあと思います。

変わる大学入試 「有名大学にいけば安心」は過去のものに(NEWSポストセブン)

このあたりの話は仁義無用のステマ合戦の舞台で、ポジショントーク丸出しの怪しい現状分析と無責任な意見が飛び交っておりますので、何が自分にとって一番よいかを見極めるメタ自己分析力と判断力がますます必要になっているのは本当なのです、はい。

公立学校に通ったら「お金が掛からない」は大間違い 文科省データで見えてきた東京の現実とは(ulm)

こういう記事を読むと、ステマではないかと疑い、金の出所を想像するという、そんな癖(メディアリテラシーとも言う)がついてしまったのでありました。

東京より静岡のほうが高い!? 東大卒ママが「小1の壁」と「学童保育」を考える(AERA dot.)

文部科学省と厚生労働省の管轄の違いという行政に関する認識がどうかという記事ではあります。まあこの人が悪いのではなく、縦割り行政がそもそも問題を抱えているということが、こういう形で表現されていると理解するべきなのでしょう。一般のお母さんにとっても、訳の分からないところでしょう。

障害児がいじめられて転校 学校は当初認めず、後に謝罪(朝日新聞)

個別事例については詳細な情報を掴むまであまり迂闊なことは言えません。
ただ一般的なことを言えば、教育委員会が介入した結果として学校が事実関係を認めて謝罪しているということで、行政は健全に機能しており、そこは前向きに評価するべきです。こういうところを積極的に評価せず、いじめが起こったことのみを責め続けると、いじめを隠そうとする雰囲気を助長するだけです。いじめを憎む気持ちは尊いとしても、だからといって現場の先生を悪者に仕立て上げて鬱憤を晴らしても、いじめはなくなりません。