教育概論Ⅱ(中高)-13

▼語学・心カ・教福・服美・表現 1/12
▼栄養・環教 12/11

前回のおさらい

・教育課程編成のルール

生徒の発達の支援

・従来は『生徒指導提要』等に書かれてきた内容が、今時改定から学習指導要領本文に記載されるようになりました。

1 生徒の発達を支える指導の充実

教育課程の編成及び実施に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(1) 学習や生活の基盤として、教師と生徒との信頼関係及び生徒相互のよりよい人間関係を育てるため、日頃から学級経営の充実を図ること。また、主に集団の場面で必要な指導や援助を行うガイダンスと、個々の生徒の多様な実態を踏まえ、一人一人が抱える課題に個別に対応した指導を行うカウンセリングの双方により、生徒の発達を支援すること。(9頁)

*学級経営の充実。信頼関係と人間関係。
・ガイダンスの機能。
・カウンセリングの機能。

(2) 生徒が、自己の存在感を実感しながら、よりよい人間関係を形成し、有意義で充実した学校生活を送る中で、現在及び将来における自己実現を図っていくことができるよう、生徒理解を深め、学習指導と関連付けながら、生徒指導の充実を図ること。(9頁)

・自己実現。
・生徒理解。

(3) 生徒が、学ぶことと自己の将来とのつながりを見通しながら、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を身に付けていくことができるよう、特別活動を要としつつ各教科等の特質に応じて、キャリア教育の充実を図ること。その中で、生徒が自らの生き方を考え主体的に進路を選択することができるよう、学校の教育活動全体を通じ、組織的かつ計画的な進路指導を行うこと。(9頁)

*キャリア教育:特別活動を要としつつ、各教科等で行う。
・各教科で行う「キャリア教育」とは?
*進路指導。

(4) 生徒が、基礎的・基本的な知識及び技能の習得も含め、学習内容を確実に身に付けることができるよう、生徒や学校の実態に応じ、個別学習やグループ別学習、繰り返し学習、学習内容の習熟の程度に応じた学習、生徒の興味・関心等に応じた課題学習、補充的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れることや、教師間の協力による指導体制を確保することなど、指導方法や指導体制の工夫改善により、個に応じた指導の充実を図ること。その際、第3の1の(3)に示す情報手段や教材・教具の活用を図ること。(9頁)

*個に応じた指導=(1)個別学習(2)グループ別学習(3)習熟度別学集(4)課題学習(5)補充学習(6)発展学習

2 特別な配慮を必要とする生徒への指導

(1)障害のある生徒などへの指導:特別支援学級や通級による指導などの具体的な在り方。自立活動。「個別の教育支援計画」と「個別の指導計画」の活用。
(2)海外から帰国した生徒などの学校生活への適応や、日本語の習得に困難のある生徒に対する日本語指導。指導についての計画を個別に作成する。
(3)不登校生徒への配慮:保護者や関係機関との連携、心理や福祉の専門家の助言や援助。文部科学大臣が認める特別の教育課程の編成。
(4)学齢を経過した者への配慮。(9-11頁)

部活動(学校運営上の留意事項)

・従来の学習指導要領では部活動についての規定が明確になっていませんでしたが、今時改定で教育課程と明確に関連付けた記述が登場しました。

1-ウ 教育課程外の学校教育活動と教育課程の関連が図られるように留意するものとする。特に、生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化、科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等、学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること。その際、学校や地域の実態に応じ、地域の人々の協力、社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体との連携などの運営上の工夫を行い、持続可能な運営体制が整えられるようにするものとする。

復習

・『生徒指導提要』の内容と関連付けながら、学習指導要領の記述を熟読しておこう。

教育の基礎理論-13

前回のおさらい

・新教育:子供中心主義
・特別支援教育:共生社会、インクルーシブ教育

教育行政:教育委員会制度

教育委員会は、都道府県及び市町村等に置かれる合議制の執行機関であり、生涯学習・教育・文化・スポーツ等の幅広い施策を展開します。
1948年「教育委員会法」:旧教育基本法第10条に基づいて教育委員会を創設。
1956年「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」:公選制から任命制への転換。
2015年「改正地方教育行政法」:教育委員長を廃止して事務を教育長に一本化。首長の主催による「総合教育会議」の設置を義務化。

旧教育基本法第十条(教育行政) 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。
2教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない。

教育委員会制度の概要

(1)政治的中立性の確保→首長からの独立性。
行政委員会の一つとして、独立した機関を置き、教育行政を担当させることにより、首長への権限の集中を防止し、中立的・専門的な行政運営を担保します。
(2)継続性、安定性の確保。
教育は、子どもの健全な成長発達のため、学習期間を通じて一貫した方針の下、安定的に行われることが必要です。
また、教育は、結果が出るまで時間がかかり、その結果も把握しにくい特性から、学校運営の方針変更などの改革・改善は漸進的なものであることが必要です。
→合議制:多様な属性を持った複数の委員による合議により、様々な意見や立場を集約した中立的な意思決定を行います。
(3)地域住民の意向の反映→レイマンコントロール
住民が専門的な行政官で構成される事務局を指揮監督する、いわゆるレイマンコントロールの仕組みにより、専門家の判断のみによらない、広く地域住民の意向を反映した教育行政を実現します。

教育委員会制度の仕組み

・教育委員会は、地域の学校教育、社会教育、文化、スポーツ等に関する事務を担当する機関として、全ての都道府県及び市町村等に設置します。
・首長から独立した行政委員会として位置付けられます。
・教育委員会は、教育行政における重要事項や基本方針を決定し、それに基づいて教育長が具体の事務を執行します。
・月1~2回の定例会のほか、臨時会や非公式の協議会を開催します。
・教育長及び教育委員は、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命します。任期は教育長は3年、教育委員は4年で、再任可です。
・教育委員は原則4人です。ただし条例によって、都道府県・政令指定都市は5人以上、町村は2人以上にすることが可能です。

教育委員会の事務

(1)学校教育の振興
学校の設置管理、教職員の人事及び研修、児童・生徒の就学及び学校の組織編成、校舎等の施設・設備の整備、教科書その他の教材の取り扱いに関する事務の処理。
(2)生涯学習・社会教育の振興
生涯学習・社会教育事業の実施、公民館・図書館・博物館等の設置管理、社会教育関係団体等に対する指導・助言・援助
(3)芸術文化の振興・文化財の保護
文化財の保存・活用、文化施設の設置運営、文化事業の実施
(4)スポーツの振興
指導者の育成・確保、体育館・陸上競技場等スポーツ施設の設置運営、スポーツ事業の実施、スポーツ情報の提供

総合教育会議と教育振興基本計画

・すべての地方公共団体に「総合教育会議」を設置します。←首長のリーダーシップが強化されると予測されています。
・教育に関する「大綱」を首長が策定します。←エビデンス(客観的な根拠)に基づいた着実な施策(PDCAサイクル)が求められています。

第三章 教育行政
(教育行政)
第十六条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
2 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。
3 地方公共団体は、その地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた教育に関する施策を策定し、実施しなければならない。
4 国及び地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならない。
(教育振興基本計画)
第十七条 政府は、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び講ずべき施策その他必要な事項について、基本的な計画を定め、これを国会に報告するとともに、公表しなければならない。
2 地方公共団体は、前項の計画を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めるよう努めなければならない。

第3期教育振興基本計画

・内閣が2018年度~2022年度の教育方針を閣議決定(2018年6月)しました。生涯にわたる一人一人の「可能性」と「チャンス」を最大化することを重点事項としました。
(1)夢と志を持ち、可能性に挑戦するために必要となる力を育成する。
(2)社会の持続的な発展を牽引するための多様な力を育成する。
(3)生涯学び、活躍できる環境を整える。
(4)誰もが社会の担い手となるための学びのセーフティネットを構築する。
(5)教育政策推進のための基盤を整備する。

都道府県・市町村の教育振興基本計画

・教員採用試験に決定的に重要なので、志望する自治体の計画は読み込んでおくこと。

復習

・「教育行政」という言葉の中身について、「教育委員会」の具体的な仕組みとともに理解しよう。

【要約と感想】南川高志『新・ローマ帝国衰亡史』

【要約】ローマの盛衰は、地中海地域だけ見ていても理解できません。ローマ帝国盛衰の本質は、ガリアやブリタニアなど従来「辺境」とされて見過ごされてきた地域支配の在り方と変容にあります。ローマが最も栄えていた頃は、辺境地域の優秀な人材をリクルートするシステムと、彼らを包括する「ローマ人」というアイデンティティが帝国の紐帯となっていました。「ローマ人」とは現在の偏狭な民族意識にもとづくものではなく、ローマ的価値を共有する意識が土台となっていたので、蛮族と呼ばれる人々も容易に「ローマ人」へ組み込むことができました。しかしローマ帝国崩壊の過程で「ローマ人」を緩やかに結びつけていたアイデンティティが崩壊し、偏狭なローマ人意識が台頭したのに応じて、いわゆる蛮族の人々が帝国から離脱します。これがローマ帝国崩壊の本質です。
本書はこの仮定を、皇帝や側近等を中心とした政治過程から明らかにしようとしています。

【要確認事項】「ローマ人というアイデンティティ」の崩壊がローマ帝国衰亡の決定的な要因だという著者の仮定が正しかったとして。でもだとしたら、いちばん決定的だったのは、ローマ帝国のアイデンティティの本質を構成していた多神教的価値観をキリスト教が破壊してしまったところにあったんじゃないの?と単純に思えてしまう。多神教的価値観と具体的な儀式を背景にして成立していた「ローマ人というアイデンティティ」は、キリスト教のような一神教によって本質的に変質してしまったのではないのか? その疑問に本書は答えてくれないどころか、「ローマ人というアイデンティティ」とキリスト教が両立することが前提で話が進んでいく。この論点を論証せずに話を進めて大丈夫なのか、ローマ史の専門家でない私には分からないところではある。
まあ門外漢の印象に過ぎないのではあるが、「アイデンティティ」という集団的心性を証明すべき課題の根幹として扱うにもかかわらず、宗教や文化といった集団的心性を形成する本質にほとんど触れることなく、権力闘争過程の叙述に終始するのでは、本質的に課題と方法が噛み合っていないのではないかと思ってしまう。果たして史料に即して権力闘争の過程を扱う政治史の手法だけで「アイデンティティ」というフワフワした得体の知れない対象を取り扱えるものだろうか? これは新書で紙幅が少ないとかそういう問題ではなく、本質的な「対象と方法」に関わってくる問題だと思う。

【感想】まあ、とはいえ、国家の在り方の本質が地方行政の具体相に現われるという点については、丁寧に書かれていたように思う。というか、「アイデンティティ」などと論証困難なフワフワした観念に頼らずとも、地方行政の有り様を丁寧に論証していけば、普通にローマ帝国衰亡の過程は描けるような感じがする。特に個人的には幕末明治期の国家制度に詳しいわけだが、やはり国家の在り方の本質は地方制度の具体相に現われる。山県有朋の市制町村制などに典型的だ。本書でも、従来の研究では見逃されていたガリアやブリタニアにおける地方行政の具体相がけっこう丁寧に描かれており、「アイデンティティ」という媒介項など必要とせず、そのままローマ帝国衰退を説明する根拠となるように見えてくるのだ。
特に重要なのは、おそらく地方名望家層の扱いと現地人のリクルート及び出世のシステムだ。日本の幕末維新期の課題も、地方名望家層の体制への取り込みと有能な人材のリクルートシステムの確立だった。これが上手くいったから、日本は近代化へ向けて舵を切ることができた。逆に言えば、ローマ帝国では地方名望家層の離脱とリクルートシステムの機能不全が本質的な問題だったのであって、アイデンティティは後から付いてくる類いの些末な問題だった可能性はないのだろうか。
現代の日本が抱える問題も、「日本人のアイデンティティ」という得体の知れないフワフワしたところに本質があるのではなく、地方行政の具体相に根幹があるような気がするのだった。

南川高志『新・ローマ帝国衰亡史』岩波新書、2013年

【要約と感想】吉村忠典『古代ローマ帝国―その支配の実像―』

【要約】紀元前70年、共和政ローマ末期にシチリア総督となって強大な権力を握ったウェレスは、暴虐の限りを尽くして現地人から搾取を繰り返しましたが、最終的には正義の訴追人キケロに悪事のすべてを暴かれ、政治の表舞台から姿を消します。
が、しかし、その裁判記録を現代的な観点からよくよく精査してみると、キケロも単純に正義を体現しているわけではなく、政治的経済的な利害関係の中にいることも分かります。単純に勧善懲悪として理解するのは、危険かもしれません。
実際に行なわれた裁判の具体的過程を通じて、共和政末期ローマの権力構造や世界観が浮き彫りにされます。

【感想】ケース・スタディを徹底することによって時代と地域の性質を包括的に明らかにする上に、普遍的な人間と国家のあり方までも考えさせるという、一点突破全面展開のお手本のような良書だと思う。現在のわれわれの常識からは、古代に「主権」というものがなく権力の極が複数存在することについて理解が及びにくいわけだが、本書は具体的に古代権力のあり方について分からせてくれる。そしてその作業は同時に、近代的な「主権国家」の有り様そのものを相対化させる視点も浮かび上がらせる。おもしろかった。

またキケロの胡散臭さもよく分かる。彼は莫大な資産を持つ「名望家層」を代弁して「寡頭制」を支持する立場にあった。共和制末期ローマの価値観として、キケロの立場は代表的なものだったようには思われる。が、もちろん民主制の現代的価値観からは、直ちに首肯できるものではない。個人的には、むしろキケロが口汚く罵るグラックス兄弟やカエサルなど民衆派のほうに親近感を覚える。『老年について』や『キケロー書簡集』にも、キケロが民主主義的な立場に対して真っ向から反対する意見を散見することができる。『キケロー書簡集』等には「よき人々」という言葉が盛んに用いられているが、これは道徳的に優れた人々という意味ではなく、資産を持った金持ち連中のことと理解しなければならないだろう。彼の政治観・正義観・道徳観は、「寡頭制」を支持する立場という前提から理解される必要がある。
とすれば、本書で扱われたウェレス裁判も、同様に「寡頭制」を支持する立場から行なわれたものと理解する必要があるし、本書もそう仄めかしている。ウェレスの行なった数々の野蛮な行為が仮に事実であったとしても、ひょっとしたらそれらは「寡頭制」が説得力を失って「名望家層」が没落する過程で必然的に発生する運命にあった不幸な出来事であり、単にキケロが保守的な価値観で以て断罪しただけのことかもしれないわけだ。後にキケロがカエサル等民衆派を立場の違いというだけで口汚く罵っているのを見ると、このウェレス裁判の内容も素直に聞くわけにはいかないように思えてくる。さらには後にキケロのライバルとなるカティリーナの弾劾に対しても。

まあ、いずれにせよ、権力というものがいかに恐ろしいか、思いを新たにする。権力者の指先一つで、われわれの生活は一瞬で台無しにされてしまうのだ。税金を食い物にして恥じない権力者がデカい顔をしているのは、2000年前も今も変わりがない。

吉村忠典『古代ローマ帝国―その支配の実像―』岩波新書、1997年

教育学Ⅱ-11

■新松戸キャンパス 12/7(金)
■龍ケ崎キャンパス 12/10(月)

前回のおさらい

・知識基盤社会、第四次産業革命、Society5.0

問題行動

懲戒と体罰

【学校教育法第11条】
「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。」

・何がどこまで「懲戒」で、どこから「体罰」なのでしょうか?
・「問題行動を起こす児童生徒に対する指導について(通知)
・「学校教育法第11条に規定する児童生徒の懲戒・体罰等に関する参考事例

いじめ

・「いじめ防止対策推進法

【(定義)第二条】
この法律において「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。

・いじめの防止:第15条。
・いじめの早期発見:第16条。
・いじめに対する措置:第23条。

・「千葉県いじめ防止等基本的方針
・「家庭用いじめ発見チェックシート

特別支援教育

・平成19年の学校教育法改正により、すべての学校(幼稚園含む)で特別支援教育を推進することが明確となりました。
・「特別支援教育の推進について(通知)」2007年。
・「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」2012年。

特別支援教育の理念

共生社会:障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ、様々な人々が活き活きと活躍できる社会です。誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い、人々の多様なあり方を相互に認め合える全員参加型の社会です。
インクルーシブ教育:障害者が精神的及び身体的な能力等を可能な最大限度まで発達させ、自由な社会に効果的に参加することを可能とするためにも、障害のある子供が障害のない子供と共に教育を受けられる仕組みです。
教育的ニーズ:子供が必要としている支援です。
合理的配慮:障害のある子供が、他の子供と平等に教育を受ける権利を享有・行使することを確保するために、学校の設置者及び学校が必要かつ適当な変更・調整を行うことであり、障害のある子供にたいし、その状況に応じて、学校教育を受ける場合に個別に必要とされるものです。体制面・財政面において、均衡を失した過度の負担は課しません。
ユニヴァーサル・デザイン:あらかじめ、障害の有無、年齢、性別、人種等にかかわらず多様な人々が利用しやすいよう都市や生活環境をデザインする考え方です。

発達障害

発達障害:これまでの特殊教育の対象とはなっていなかった、知的な遅れのない障害のことです。
→LD(学習障害):知的発達に遅れはありませんが、聞く・話す・読む・書く・計算するなどの能力のうち、特定の分野に極端に苦手な側面が見られます。
→ADHD(注意欠如・多動症):注意力や衝動性、多動性などが年齢や発達に不釣り合いで、社会的な活動や学業に支障をきたすことがあります。
→自閉症スペクトラム:他者の気持ちを察することや周りの状況に合わせたりする行動が苦手だったり、特定のものにこだわる傾向が見られます。

具体的な教育のかたち

(1)特別支援学校:個別の教育的ニーズをかなえるため、専門的なケアや自立支援が手厚く受けられる学校に通います。1学級標準人数は6人です。特別支援学校は「個別の支援計画」や「個別の指導計画」を作成します。
(2)特別支援学級:個別の教育的ニーズをかなえるため、通常の学校に通いながら、専門的なケアが受けられる学級で指導を受けます。1学級標準人数は8人です
(3)通級:通常の学級に在籍しながら、必要に応じて個別の教育的ニーズをかなえるために特別の場を設けることがあります。
(4)通常学級:通常の学級に在籍します。

復習

・「問題行動」それぞれの定義と実際を押さえよう。
・特別支援教育の理念と実際について考えを深めよう。

予習

・「道徳の教科化」について自分なりに調べておこう。