流通経済大学「教育学Ⅰ」(1)

■新松戸キャンパス 4/13(金)
■龍ケ崎キャンパス 4/16(月)

単位について

・試験は行わず、レポートで成績を決定する。
・レポート提出期限は学期最後の授業時間内とする。(新松戸7/20、龍ケ崎7/16予定)
・レポートの形式および内容については、6月中に指示する。
・出席数が足りていない者については、レポート提出を認めない。
・レポートに関して、コピペが発見された場合は、カンニングと同じ扱いとする。

出席について

・出席確認は「出席調査システムC-learning」で行う。
・スマホを忘れた、電池が切れた、電波が届かない等の理由でC-learningが使用できなかった場合は、必ずその日のうちに申し出ること。いかなる理由があろうと後日の申し出は認めない。
・事由ある欠席の場合は、必ず公式な文書を作成して提出すること。
・公式文書の作成が認められない場合(就職活動等)による欠席も、やむを得ない理由がある場合は必ず書面で報告すること。
・遅刻は出席と認めない。
・出席に関して不正が確認された場合は、どれだけ出席していようと単位は認められない。

※新松戸5/11と6/22、龍ケ崎6/25は休講の可能性あり。(学会出席のため)
※ただし休講になったとしても、「補講」を行う可能性が高い。

予習復習について

・大学設置基準によれば、1回90分の授業につき3時間の予習復習が要求されている。
・本講義も、予習と復習を前提として構成される。本講義の内容が理解できないとしたら、予習と復習が足りていない可能性が高い。
・予習と復習の具体的な指示、参考文献等の提示については、このサイトで行う。

質問について

・非常勤講師なので、授業日以外には出校しない。
・質問がある場合は、時間がある限り授業後に対応する。
・込み入った質問の場合は、回答をこのサイトに掲載することで対応する。

「学校」の機能を考える

・まず「学校」が現実に果たしている機能を見えやすくするために、思考実験をしてみよう。

【思考実験】ジャイアン・スネ夫・のび太のうち、「学校」の成績を最も気にする必要があるのは誰か?

▼答え:のび太

▼理由:(1)ジャイアンの家は「自営業」であり、ジャイアンは跡継ぎである。学校のテストの点が良かろうと悪かろうと、ジャイアンの将来の職業は変わらない。
(自営業は、誰かから給料がもらえるわけではないので、自分自身の活動によって商品価値のある物や情報やサービスを生み出さなければならない。しかしその活動をうまく行うための具体的で実践的なスキルを「学校」で教えてもらえることはあまり期待できない。)

(2)スネ夫の家は「資本家」であり、自分自身が労働する必要はない。スネ夫は出来杉くんのような才能ある人材に投資するだけで儲かるのであって、自分自身が高学歴である必要はあまりない。スネ夫にとって「学校」とは、自分が投資するに値する有能な人間を生産してくれる場所である。スネ夫が出来杉くんにはラジコンを貸すのに、のび太には貸さない理由を考えよ。

(3)のび太の家は「労働者」であって、自分自身が労働する必要がある。生涯賃金を上げようと思ったら、良い企業に雇用される必要がある。そのためには良い大学を出なければならないし、そのためには良い高校を出なければならない。学校のテストの点は、のび太の人生に直接的に影響を持つ。
(ちなみに、自営業は自分の活動で生み出した物や情報やサービスを売ってお金を稼いでいるが、労働者が売っているものは何か?)

(4)オマケ:しずかちゃんの生き方には「専業主婦」という選択肢が色濃く反映されている。どうしていつもお風呂に入っているか、考えよ。

「家族」の教育戦略によって「学校」の見え方が異なる

・「家族」の性格によって、「学校」への期待のかけかたの重点が異なる。
・「労働者」のキャリアは、少なくとも就職先は学校でのテストの結果が大きく左右する。
・しかし「実家の商店の跡継ぎ」になるジャイアンにとって、「学校」の勉強にはどういう意味があるだろうか?
・「家族」が必要としている教育内容は、はたして「学校」が提供している教育内容で満足させられるだろうか?

次回までの準備

・自分が「のび太」なのか「ジャイアン」なのか「スネ夫」なのか、考えておくこと。
・どうしてそう考えたのか、判断の根拠や理由についてもまとめておくことが望ましい。