【教育学でポン!?】2021年1月11日

個人的な意見では、「成人式」というイベントには、現実の形はさておき、教育学的な観点から言えば本質的には意義があるだろうと思っています。近世においては共同体の意思決定と結果責任を負う立場を明確にする儀式として。(一方でジェンダーと身分という社会構造を維持・固定する機能を含みつつ)。近代においては市民権と公民権を持つ個性ある「人格」という存在様式を明確にする儀式として。「子ども/大人」の境界線について改めて考える良い機会かもしれませんよね。
まあ、「1/2成人式」は、なくしても誰も困らないと思います。

教育全般(国内)

■35人以下学級は実現したけど…文科省の「説明不足」で議論が歪曲、鈴木寛教授が指摘する「真の論点」(弁護士ドットコムニュース)
かなり違和感のある記事です。もちろん「若手教員の非正規状態」の解消は極めて重要ですが、「少人数学級」とは別の切り口から本質的に解決すべき問題でしょう。根本的には小泉純一郎「三位一体改革」に伴って発生した地方行財政制度の問題なので、地方行財政制度の設計の話をすればいいわけですが、記事内の「クオリティが高い議論」って、そういう話と理解するところでしょうか? そうなると話は「小中の教職員定数改善計画の再策定」などでは終わらず、国家と地方自治体を巻き込んだ税制の話になります。むしろそっちのほうが壮大な「歪曲」では。いやまあ、財務省や総務省と「税制」に関するとっくみあいをするってつもりなら知りませんけれども、それじゃあ文科省が勝てる目はまったく見えません。だとすれば、「少人数学級」の実現を前面に打ち出すのは具体的で良い戦術だったのでは。

■私たちが育った男女教育、間違いだった?刷り込まれたモヤッとを解消。(VOGUE JAPAN)
盛りだくさんな記事でした。見出しほど過激な内容ではありません。

■「最悪な学校です」中学受験直前、憧れの志望校がネットで酷評! 「本当に苦しかった」掲示板に踊らされた母語る(TRILL)
まあ一般論として、ネットの話を鵜呑みにするといいことはありませんね。

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