【教育学でポン!?】2020年5月4日

教育の本質を考えると、「いつから始めてもよい」というのが理想です。みんな一緒に学校をスタートするようになったのは、近代になってからの話です。少なくとも寺子屋では、4月だろうが9月だろうが、「一緒にスタート」なんてこと自体が考えられませんでした。そして「オンライン授業」の可能性を突きつめていくと、「いつから始めてもよい」という理想が実現できる可能性も見えてきそうな気がします。まあ、いますぐやれということではありませんので、念のため。

9月始業制度

「小学1年生が4割増えるかも」「卒業式が体育館で行えない学校が出てくる」 現役教員に聞く「9月入学制導入」の“多過ぎる課題”(ねとらぼ)

そんなわけで、反対する立場からは「教育の本質」に関わる理由は一切示されず、すべては「習慣が変えられない」という問題だということが分かります。

開成前校長の柳沢幸雄氏「9月入学に恒久化を、必要性の本質を議論しよう」

そんなわけで、賛成する立場からは「教育の本質」に関わる理由は一切示されず、すべては「経済的な効率」の問題だということが分かります。

元文科次官・前川喜平氏、9月入学「失政隠しの『教育の政治利用』 時間とお金をかけて議論を」(EduA)

前川節が絶好調ですね。まあ文部科学省の次官経験者の言うことですから、重みがあることは確かに思います。その口から「会計年度とずれても難しいことはありません」と出てきているのは、少し注目。

賛否沸騰「9月入学」は“来年実施”が最適な理由(東洋経済ONLINE)

子どもの救済を軸とした賛成論です。

コロナウイルス

学校の見直しが進む今がチャンス 「強制ゼロのPTA」に生まれ変わる方法(大塚玲子)

PTAであれ、他の組織であれ、何のために存在しているのかという「目的」がいちばん大事です。目的が見失われて、「手段が目的化」したときに、たいていの組織はおかしくなります。

休校延長で受験生に広がる不安を解消する専門家からの助言(AERA dot.)

受験産業の鼻息が荒いですね。個人的には、そっちのほうが不安です。「ゆとり教育」に対するデマを増幅させて公立学校を貶めて大儲けしたときのように、コロナ騒動に乗じて金儲けをたくらんでいなければいいのですが。

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