教育概論Ⅰ(栄養)ー12

▼短大栄養科 7/4

前回のおさらい

・country、state、nation。国民国家。
・中世国家と近代国家の違い。

フランス革命と国民国家形成

・フランス革命の具体的展開。ヨーロッパ全体を巻き込んだ戦乱へ。
・対仏大同盟v.s.ナポレオン。フランス大勝利。どうしてフランスは強かったのか?
・騎士+傭兵v.s.国民軍。国家総動員体制。
・名誉と金v.s.愛国心。「散兵戦術」のような戦い方。
・身分制v.s.自由と平等。ベートーベン交響曲第3番「英雄」。
・中世国家よりも国民国家のほうが強いことが誰の目にも明らか。国民国家の強さの源は?
・ナショナリズムとは何か? 「私は○○人であるという自覚」
・愛国心と同時に、自由と平等の根拠。
・ナショナリズムの輸出。ナポレオン戦争の終焉。
・教育によるナショナリズム創出。

国旗・国歌・国語・歴史・地理

・nationとstateを一致させるため、「教育」に期待がかかる。
・国旗:「旗」に期待される統一への働き。
・国歌:「歌」に期待される統一への働き。
・国語:「ことば」に期待される統一への働き。
・歴史:「物語」に期待される統一への働き。
・地理:「風景」に期待される統一への働き。

各国の国歌

・それぞれ国民統合の象徴であるが、同時に何かしらの問題を抱えているのはどういうことか?

フランスの国歌

・「ラ・マルセイエーズ」
・国民全員で祖国を守ったときの記憶。
・歌詞に対する疑問。

イングランドの国歌

・「God Save the Queen」
・英国王室の賛歌。
・6番の歌詞に対する疑問。

ドイツの国歌

・「ドイツ国民の歌」
・国家統合の象徴。
・1番と2番が封印。

スペインの国歌

・「国王行進曲」
・歌詞のない国歌。

国語による国民統合

・フランスの言語状況。フランス革命当時、フランス人が話していたのは何語か?
・「国語」と「方言」の違い。
・「方言札」による方言撲滅運動。
・『最後の授業』に見る、アルザス地方の言語。フランス語とドイツ語。
・東ティモール(2002年にインドネシアから独立)の言語政策。
・インドネシア語95%、テトゥン語40%、英語10%、ポルトガル語5%。何を「国語」に選んだか。
・日本の場合。森有礼「日本語廃止論」(1876年)

復習

・フランス革命を踏まえ、国民国家の形成について押さえておこう。
・国歌や国語が国民統合に果たす役割について押さえておこう。

予習

・「教育勅語」について調べよう。