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道徳教育指導論-4

第4回=10/19

前回のおさらい

・教育基本法第一条:教育の目的は「人格の完成」です。
・個性:代わりがない、アイデンティティ:変わらない、自由:責任。

道徳教育の意義

我が国の教育は、教育基本法第1条に示されているとおり「人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われ」るものである。
人格の完成及び国民の育成の基盤となるものが道徳性であり、その道徳性を育てることが学校教育における道徳教育の使命である。(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』1頁)

・道徳教育の意義を、教育の目的と関連づけて理解すること。

我が国の学校教育において道徳教育は、道徳の時間を要として学校の教育活動全体を通じて行うものとされてきた。これまで、学校や生徒の実態などに基づき道徳教育の重点目標を設定し充実した指導を重ね、確固たる成果を上げている学校がある一方で、例えば、歴史的経緯に影響され、いまだに道徳教育そのものを忌避しがちな風潮があること、他教科に比べて軽んじられていること、読み物の登場人物の心情理解のみに偏った形式的な指導が行われる例があることなど、多くの課題が指摘されている。(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』1~2頁)

→道徳の教科化(平成27年3月)。

「特定の価値観を押し付けたり、主体性をもたず言われるままに行動するよう指導したりすることは、道徳教育が目指す方向の対極にあるものと言わなければならない」、「多様な価値観の、時に対立がある場合を含めて、誠実にそれらの価値に向き合い、道徳としての問題を考え続ける姿勢こそ道徳教育で養うべき基本的資質である」との答申を踏まえ、発達の段階に応じ、答えが一つではない道徳的な課題を一人一人の生徒が自分自身の問題と捉え、向き合う「考える道徳」、「議論する道徳」へと転換を図るものである。(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』2頁)

考え、議論する道徳

思春期にかかる中学生の発達の段階においては、ふだんの生活においては分かっていると信じて疑わない様々な道徳的価値について、学校や家庭、地域社会における様々な体験、道徳科における教材との出会いやそれに基づく他者との対話などを手掛かりとして自己との関わりを問い直すことによって、そこから本当の理解が始まるのである。また、時には複数の道徳的価値が対立する場面にも直面する。その際、生徒は、時と場合、場所などに応じて、複数の道徳的価値の中から、どの価値を優先するのかの判断を迫られることになる。その際の心の葛藤や揺れ、また選択した結果などから、道徳的諸価値への理解が始まることもある。このようなことを通して、道徳的諸価値が人間としてのよさを表すものであることに気付き、人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念に根ざした自己理解や他者理解、人間理解、自然理解へとつながっていくようにすることが求められる。
(中略)
指導の際には、特定の道徳的価値を絶対的なものとして指導したり、本来実感を伴って理解すべき道徳的価値のよさや大切さを観念的に理解させたりする学習に終始することのないように配慮することが大切である。(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』14~15頁)

自己を見つめる

よりよく生きる上で大切なものは何か、自分はどのように生きるべきかなどについて、時には悩み、葛藤しつつ、生徒自身が、自己を見つめることによって、徐々に自ら人間としての生き方を育んでいくことが可能となる。したがって、様々な道徳的価値について、自分との関わりも含めて理解し、それに基づいて内省することが求められる。その際には、真摯に自己と向き合い、自分との関わりで改めて道徳的価値を捉え、一個のかけがえのない人格としてその在り方や生き方など自己理解を深めていく必要がある。(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』15~16頁)

物事を広い視野から多面的・多角的に考える

人としての生き方や社会の在り方について、多様な価値観の存在を前提にして、他者と対話し協働しながら、物事を広い視野から多面的・多角的に考察することが求められる。
(中略)
諸事象の背景にある道徳的諸価値の多面性に着目させ、それを手掛かりにして考察させて、様々な角度から総合的に考察することの大切さや、いかに生きるかについて主体的に考えることの大切さに気付かせることが肝要である。(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』16頁)

人間としての生き方についての考えを深める

人間にとって最大の関心は、人生の意味をどこに求め、いかによりよく生きるかということにあり、道徳はこのことに直接関わるものである。
そもそも人生は、誰かに任せることができるものではない。誰かの人生ではなく一人一人が自分自身の人生として引き受けなければならない。他者や社会、周囲の世界の中でその影響を受けつつ、自分を深く見つめ、在るべき自分の姿を描きながら生きていかなければならない。その意味で、人間は、自らの生きる意味や自己の存在価値に関わることについては、全人格をかけて取り組むのである。
また、人間としての生き方についての自覚は、人間とは何かということについての探求とともに深められるものである。生き方についての探求は、人間とは何かという問いから始まると言ってもよい。人間についての深い理解なしに、生き方についての深い自覚が生まれるはずはないのである。言い換えれば、人間についての深い理解と、これを鏡として行為の主体としての自己を深く見つめることとの接点に、生き方についての深い自覚が生まれていく。そのことが、主体的な判断に基づく適切な行為の選択や、よりよく生きていこうとする道徳的実践へつながっていくこととなる。(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』16~17頁)

道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる

道徳的判断力は、それぞれの場面において善悪を判断する能力である。(中略)
道徳的心情は、道徳的価値の大切さを感じ取り、善を行うことを喜び、悪を憎む感情のことである。(中略)
道徳的実践意欲と態度は、道徳的判断力や道徳的心情によって価値があるとされた行動をとろうとする傾向性を意味する。(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』17頁)

道徳科の指導の基本方針

(『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』74~76頁)

道徳科の特質を理解する

道徳科は、生徒一人一人が、ねらいに含まれる道徳的価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を広い視野から多面的・多角的に考え、人間としての生き方についての考えを深める学習を通して、内面的資質としての道徳性を主体的に養っていく時間である。

信頼関係や温かい人間関係を基盤に置く

道徳科が学級経営と深く関わっていることを理解し、学級における信頼関係に基づく温かい人間関係を築き上げ、心の交流を深めることが大切である。

生徒の内面的な自覚を促す指導方法を工夫する

道徳科は、道徳的価値についての単なる知的理解に終始したり、行為の仕方そのものを指導したりする時間ではなく、ねらいとする道徳的価値について生徒自身がどのように捉え、どのような葛藤があるのか、また道徳的価値を実現することにどのような意味を見いだすことができるのかなど、道徳的価値を自己との関わりにおいて捉える時間である。

生徒の発達や個に応じた指導方法を工夫する

生徒一人一人が、道徳科の主題を自分の問題として受け止めることができるように指導を工夫し、興味や関心を高められるように配慮することが大切である。

問題解決的な学習、体験的な活動など多様な指導方法の工夫をする

実際の生活においては、複数の道徳的諸価値が対立し、葛藤が生じる場面が数多く存在する。その際、一つの答えのみが存在するのではなく、生徒は時と場合、場所などに応じて、複数の道徳的諸価値の中からどの価値を優先するかの判断を迫られることになる。こうした問題や課題について、多面的・多角的に考察し、主体的に判断し、よりよく生きていくための資質・能力を養うことが大切である。このためには、問題解決的な学習が重要である。

道徳教育推進教師を中心とした指導体制を充実する

校長の方針を明確にし、道徳教育推進教師を中心に指導体制の充実を図るとともに、道徳科の授業への校長や教頭などの参加、他の教師との協力的指導、保護者や地域の人々の参加や協力などが得られるように工夫する。

復習

・道徳の目的と、それに関連した指導のあり方について、総合的に理解を深めておこう。

予習

・『学習指導要領解説 特別の教科道徳編』74~83頁を読んで、「指導の基本方針」および「指導案」と「指導の工夫」について大雑把に把握しておこう。

教育学Ⅱ-5

■新松戸キャンパス 10/19(金)
■龍ケ崎キャンパス 11/5(月)

前回のおさらい

・日本の祝祭日から、日本のナショナリズムの特徴が見えてきます。
・教育勅語は元田永孚(もとだながざね)と井上毅(いのうえこわし)が中心となって作成しました。

日本のナショナリズム(つづき)

教育勅語の構造

・第一パートを理解するためには、日本神話(とくに天孫降臨)に対する知識が不可欠です。
・第二パートの徳目は、「儒教」の伝統的徳目に近代主義を混ぜたものです。
・教育勅語を中心とした教育体制が構築されます。修身、国語、歴史、地理との関係。
・しかしそもそも、教育勅語は本当に日本の伝統に合致していたのでしょうか?

日本近代と戦争

・日本が外国とどれくらい戦争したか、考えてみよう。
・日本の歴史全体を考えたときに、近代の戦争の特徴について考えてみよう。

復習

・教育勅語の影響を押さえておこう。

予習

・教育基本法体制の仕組みについて調べておこう。

教育概論Ⅱ(栄養)-5

▼10/16

前回のおさらい

・日本語廃止論と方言矯正。
・日本のナショナリズム。教育勅語は3つのパートにわけると理解しやすいです。
・第一パートを理解するためには、日本神話(とくに天孫降臨)に対する知識が不可欠です。

日本のナショナリズム(つづき)

教育勅語の構造

・第二パートの徳目は、「儒教」の伝統的徳目に近代主義を混ぜたものです。
・教育勅語を中心とした教育体制が構築されます。修身、国語、歴史、地理との関係。
・しかしそもそも、教育勅語は本当に日本の伝統に合致していたのでしょうか?

日本近代と戦争

・日本が外国とどれくらい戦争したか、考えてみよう。
・日本の歴史全体を考えたときに、近代の戦争の特徴について考えてみよう。

ナショナリズムの力と問題

・身分制秩序を破壊して、国民を平等に向かわせる力を持っています。
・異質な集団を一つにまとめる力があり、戦争に強くなります。
・一方で、異質なものを排除しながら「純粋」さを追求していく傾向を強めます。
・排除したものを「敵」として固定し、憎しみを増幅させる作用があります。
・巨大な力と、コントロールの難しさを、併せ持っています。

教育基本法体制

・1947年法律第25号。日本国憲法と密接に関係。(2006年改訂)
・日本国憲法が国作りの「理念」を表現しているとすれば、教育基本法は具体化への「方法」を示していると言えます。
・「教育勅語」と正反対の理念が示されています。

教育勅語の失効

・1948年、衆議院と参議院での決議。何が問題だったのでしょうか?
・問題は「主権在君」と「神話的国体観」にありそうです。

主権在民と基本的人権

*主権在民:国民ひとりひとりが「主人公」であるという政治体制。人間は誰か別の存在のために使われる「脇役」ではありません。
*基本的人権:ひとりひとりが自分の人生の主人公となって生きることができるためには、これだけはどうしても必要になるという最低限の権利のことです。幸福権や職業選択の自由や財産の自由や身体の自由などなど。

学校教育法

・1947年法律第26号。いわゆる「6・3・3制」
・複線制(フォーク型)から単線制へ。
・女性の地位の変化。
・教員養成の変化。師範学校から開放制へ。

学習指導要領(1947年版)

・「学習指導要領(試案)」。「試案」とはどういうことでしょうか。
・法的拘束力なし。
・道徳科なし。
・社会科の新設。「主人公」として生きるためには、基本的人権だけでは不十分で、ガイドブックも必要になります。
・家庭科の男女共修。

復習

・教育基本法体制の仕組みについて押さえよう。

予習

・高度経済成長について調べておこう。

教育の基礎理論-5

▼短大栄養科 10/16

前回のおさらい

・日本での近代教育の始まり。江戸時代中期頃から生産力が向上したために子供に対する見方が変化し、寺子屋で読み書きや算盤の勉強をするようになりました=リテラシーの獲得。また、長期間にわたる平和のおかげで学問も大きく発展しました。
・明治維新と文明開化。しかし現在の教育制度に発展する直接のきっかけになったのは、ヨーロッパ文明との接触でした。

ヨーロッパはどうして強くなったのか?

・ヨーロッパが急激に強くなり始めた西暦1500前後に、ヨーロッパで起こっていたことは何でしょうか?
(1)大航海時代
(2)宗教改革
(3)ルネサンス
*そして「印刷術」が、これらの共通の土台となっています。

印刷術とリテラシー

印刷術:1450年前後にグーテンベルクが発明し、急速にヨーロッパ全体に広がりました。高価で希少であった本というものが、安価で身近なものへと変化します。印刷物を通じて知識や情報の伝達が行われるようになり、それまでと比べて圧倒的に早く広範囲に情報が届けられるようになります。
リテラシー:前回説明済み。ヨーロッパでも、かつてはリテラシーを持っている人はほとんどいませんでしたし、リテラシーが役に立つ技能だとも認識されていませんでした。しかし印刷術の普及を転換点として、リテラシーが極めて重要な技能として理解されるようになります。

コロンブスの大西洋横断(1492年)

・どうして我々は自分の目で確かめたことがないにもかかわらず、「地球が丸い」ということを知っているのでしょうか?→本に書いてあるから。
・コロンブスも含めて、当時の知識人は地球が丸いことを知っていました。(他の知識人は地球の正確な大きさも把握していたから大西洋横断は不可能だと思っていましたが、コロンブスは地球の大きさを勘違いしていたので冒険に乗り出すことができました。)
・印刷術により科学知識や地理情報が普及します。また、正確な地図や海図も登場します。船乗りに必要な科学的知識も本から知ることができます。
・かつて手写しで作られていた本は、高価で稀少なものでした。写本によって知識を伝えるには、コストがかかりすぎました。印刷術は知識の伝達範囲を格段に拡大し、速度を飛躍的に高めます。
・冒険に出るためには、本を読んで知識を得ることが必須です。知識は力となります。情報を得る決定的な手段として、リテラシーの獲得がとても重要になります。

ルターの宗教改革(1517年)

・カトリックとプロテスタントの違いは、大雑把には「神父/牧師」や「教会/聖書」の重要性の違いにあります。
・「聖書を読む」という行為を可能にするためには、聖書というモノそのものを低価格で供給する印刷術の存在が前提になります。
・ルターとヤン・フスの運命を比べてみると、印刷術が存在しない世界での情報発信の難しさが分かります。印刷術があると、自分の意見を大量かつ広範囲に伝えることができるようになります。リツイートができることも大きな要素です。
・世界を変革するためには、自分の意見を無差別かつ広範囲に、そして正確に発信することが必要です。情報発信の決定的な手段として、リテラシーを持っていることがとても重要になります。

ルネサンス(15世紀)

・音楽や絵画の意味が大きく変わり、芸術家が誕生します。神に捧げるための技術から人間を楽しませるための芸術へ転回します。音楽や絵画は教会に納入するものではなく、一般民衆に売って儲けるための手段となっていきます。
・印刷術の普及によって、一人で本を読むことが人々の日常生活の中に入ってきます。印刷術が発明されるまでは、本は音読して大勢の人で楽しむものでした。本の読み方が、音読から黙読へと変化します。
・孤独に読書する体験を重ねることで、人々は「自分自身」について考えるようになります。リテラシーは、自己実現の決定的な条件となります。

個人主義の誕生

・ヨーロッパに強大な力をもたらした新大陸発見、宗教改革、ルネサンスには、印刷術という新しい技術とリテラシーという新しい経験が共通して前提されています。
・それは同時に人間の欲望を積極的に肯定していくことになります。
(1)大航海時代:リテラシーは、個人的な欲望や野心を達成するためには絶対に欠かせない技術となります。
(2)宗教改革:リテラシーは、自分の理想的な世界を実現するための手段として決定的に重要なものとなります。
(3)ルネサンス:リテラシーは、個人の欲求を充実させるために絶対に欠かせない前提となります。
→富を獲得し、天国を目指し、新たな娯楽に接触し、自己実現するためには、リテラシーを獲得しなければならりません。個人的な欲望を満足させるためにリテラシーを獲得しようとし、リテラシーの獲得が個人の欲望をさらに膨張させていきます。

リテラシーの獲得と、モラトリアム

・生活をしていく上で、なにをするにもリテラシーが必要な世の中へと変化します。リテラシーを身につけることが、人間として生きていく上での必須の条件と見なされるようになっていきます。
・リテラシーを身につける場として学校が大きな意味を持つようになります。リテラシーを身につけるために、モラトリアムと呼ばれる時間が必要とされるようになります。

モラトリアム:執行猶予。労働から免除されている期間を意味します。思春期・青年期が拡張して、大人と子供の距離が広がっていきます。

復習

・印刷術の普及によってリテラシーの有効性が高まり、人々が自発的に勉強を始める動機を持つ経緯を確認しておこう。
・リテラシーを獲得するために、それまでにはなかった特別な修行の時間=モラトリアムが用意されるようになる経緯を押さえておこう。
・学校や教育が、民衆の自発性に任せられていた時期から、強制的に与えられる時代への変化を押さえておこう。

予習

「民主主義」の仕組について調べておこう。

教育課程の意義と編成-4

▼第4回=10/15

前回のおさらい

・教育課程を実際に編成し(ただしごく一部のみ)、プレゼンテーションを行ないました。

教育課程を編成してみよう(つづき)

■麻布中学校:社会問題に対応する常識ある子どもをつくる。
→「世論」「対話」「積極性」「情報」

■天野中学校:卒業後の選択肢を増やす。
→「専門技術」「特別体育」「SPI」「問題解決」「統計処理」
→午前に基礎、午後に応用

■私立南海大学附属中学高等学校:時代の先駆者
→「昼寝」「現代文(古文漢文なし)」「馬術」
→40分授業、部活動に外部コーチ招聘、理科の実験

■麻布大学附属中学校:夢をはぐくみ知を伸ばす。
→偏りなく効率の良い時間割。放課後の時間確保。

■メゾン田中第二中学校:一人一人の個性を活かす。従来の常識にとらわれない。
→「X」「自然(山ごもり)」「精神統一(滝行)」「礼拝」「浄化学」「社会体験」「全校集会」「心理学」
→全寮制、朝食、夕食

目標を検討する観点

・子どもが社会に出た時に困らないか。社会が求める人材を作っているか。
・地域社会や時代の特徴と噛み合っているか。
・子どもの発達段階と無理なく合っているか。

教科の設定や配列を検討する観点

・目標を実現するために充分な内容になっているか。
・目標を実現できたかどうかは、どのように検証されるのか。
・資源(人・お金・モノ・時間)の確保は十分に可能か。
・子どもが耐えられるか。

教育課程編成のルール:教科と時間数

・どの各教科をどれだけ教えるかは、法律に定められています。各学校が勝手に時間割を組めるわけではありません。

学校教育法施行規則

第72条 中学校の教育課程は、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭及び外国語の各教科(以下本章及び第七章中「各教科」という。)、道徳、総合的な学習の時間並びに特別活動によつて編成するものとする。
第73条 中学校(併設型中学校、第74条の二第二項に規定する小学校連携型中学校、第75条第二項に規定する連携型中学校及び第79条の九第二項に規定する小学校併設型中学校を除く。)の各学年における各教科、道徳、総合的な学習の時間及び特別活動のそれぞれの授業時数並びに各学年におけるこれらの総授業時数は、別表第二に定める授業時数を標準とする。
第74条 中学校の教育課程については、この章に定めるもののほか、教育課程の基準として文部科学大臣が別に公示する中学校学習指導要領によるものとする。

別表第二(第73条関係)
区分
第一学年
第二学年
第三学年
各教科の授業時数
国語
140
140
105
社会
105
105
140
数学
140
105
140
理科
105
140
140
音楽
45
35
35
美術
45
35
35
保健体育
105
105
105
技術・家庭
70
70
35
外国語
140
140
140
道徳の授業時数
35
35
35
総合的な学習の時間の授業時数
50
70
70
特別活動の授業時数
35
35
35
総授業時数
1015
1015
1015

備考
一 この表の授業時数の一単位時間は、五十分とする。
二 特別活動の授業時数は、中学校学習指導要領で定める学級活動(学校給食に係るものを除く。)に充てるものとする。

学校教育法

第21条 義務教育として行われる普通教育は、教育基本法(平成18年法律第120号)第五条第二項に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律及び協同の精神、規範意識、公正な判断力並びに公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
二 学校内外における自然体験活動を促進し、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
三 我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
四 家族と家庭の役割、生活に必要な衣、食、住、情報、産業その他の事項について基礎的な理解と技能を養うこと。
五 読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと。
六 生活に必要な数量的な関係を正しく理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
七 生活にかかわる自然現象について、観察及び実験を通じて、科学的に理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
八 健康、安全で幸福な生活のために必要な習慣を養うとともに、運動を通じて体力を養い、心身の調和的発達を図ること。
九 生活を明るく豊かにする音楽、美術、文芸その他の芸術について基礎的な理解と技能を養うこと。
十 職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと。

教育基本法

第一条 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
第二条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

復習

・教育基本法→学校教育法→学校教育法施行規則→学習指導要領の流れを確認しよう。

予習

・学習指導要領「総則」を読んでおこう。