「講義」カテゴリーアーカイブ

教育概論Ⅱ(中高)-11

▼語学・心カ・教福・服美・表現 12/15
▼栄養・環教 11/27

前回のおさらい

・カリキュラムマネジメント(1)教科等横断的な視点(2)PDCAサイクル(3)資源の確保

学習指導要領総則:主体的、対話的で深い学び

学校の教育活動を進めるに当たっては、各学校において、第3の1に示す主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を通して、創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で、次の(1)から(3)までに掲げる事項の実現を図り、生徒に生きる力を育むことを目指すものとする。(『学習指導要領』3頁)

主体的・対話的で深い学び

第3 教育課程の実施と学習評価
1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善
各教科等の指導に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(1) 第1の3の(1)から(3)までに示すことが偏りなく実現されるよう、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら、生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うこと。
特に、各教科等において身に付けた知識及び技能を活用したり、思考力、判断力、表現力等学びに向かう力人間性等を発揮させたりして、学習の対象となる物事を捉え思考することにより、各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方(以下「見方・考え方」という。)が鍛えられていくことに留意し、生徒が各教科等の特質に応じた見方・考え方を働かせながら、知識を相互に関連付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう過程を重視した学習の充実を図ること。(『学習指導要領』7~8頁)

*主体的・対話的・深い学びとは、それぞれどういうことでしょうか?
→「過程を重視した学習」=単に正しい答えを出すのではなく、答えに至るための「過程」を重視します。先の見えない不透明な世界では、正解は複数あったり、あるいはなかったりします。それでも前に進まなければなりません。そのためには正解を知るのではなく、正解があろうがなかろうが「前に進む」ための「手段」や「方法」を身につけることが必要になります。

(1) 学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しをもって粘り強く取り組み、自己の学習活動を振り返って次につなげる「主体的な学び」が実現できているかという視点。
(2)子供同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲の考え方を手掛かりに考えること等を通じ、自己の考えを広げ深める「対話的な学び」が実現できているかという視点。
(3) 習得・活用・探究という学びの過程の中で、各教科等の特質に応じた「見方・考え方」を働かせながら、知識を相互に関連付けてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう「深い学び」が実現できているかという視点。
(『学習指導要領解説 総則編』77頁)

*授業は具体的にどのように行なえばいいのでしょうか?

主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を考えることは単元や題材など内容や時間のまとまりをどのように構成するかというデザインを考えることに他ならない。(『学習指導要領解説 総則編』77頁)

→毎回毎回アクティブラーニングを行なう必要はないということです。長い単元の中で、知識を与える部分とアクティブな部分にメリハリをつけましょう。そのためには授業そのもののみを考えるのではなく、カリキュラム全体の構成やデザインを考えることが重要になります。

*ポイントは何でしょうか?→「見方・考え方」

主体的・対話的で深い学びの実現を目指して授業改善を進めるに当たり、特に「深い学び」の視点に関して、各教科等の学びの深まりの鍵となるのが「見方・考え方」である。各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方である「見方・考え方」は、新しい知識及び技能を既にもっている知識及び技能と結び付けながら社会の中で生きて働くものとして習得したり、思考力、判断力、表現力等を豊かなものとしたり、社会や世界にどのように関わるかの視座を形成したりするために重要なものであり、習得・活用・探究という学びの過程の中で働かせることを通じて、より質の高い深い学びにつなげることが重要である。 (『学習指導要領解説 総則編』77~78頁)

(1)知識・技能←既習知識とつなげる。現実社会とつなげる。
(2)コンピテンシー←自分の経験とつなげる。
(3)ソフトスキル←人生の目標や社会とつなげる。

「理科」の目標とは?

自然の事物・現象に関わり、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって観察、実験を行うことなどを通して、自然の事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
⑴ 自然の事物・現象についての理解を深め、科学的に探究するために必要な観察、実験などに関する基本的な技能を身に付けるようにする。
⑵ 観察、実験などを行い、科学的に探究する力を養う。
⑶ 自然の事物・現象に進んで関わり、科学的に探究しようとする態度を養う。 (『学習指導要領』78頁)

・学校教育法第30条「学力の定義」を踏まえて理解しよう。

「理科」に特有の「見方・考え方」とは何でしょうか?
(1)単元など内容や時間のまとまりを見通して、その中で育む資質・能力の育成に向けて、生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際、理科の学習過程の特質を踏まえ、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって観察、実験を行うことなどの科学的に探究する学習活動の充実を図ること。
(2) 各学年においては、年間を通じて、各分野におよそ同程度の授業時数を配当すること。その際、各分野間及び各項目間の関連を十分考慮して、各分野の特徴的な見方・考え方を総合的に働かせ、自然の事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力を養うことができるようにすること。 (『学習指導要領』82頁)

・「理科の学習過程の特質」とは何でしょうか?
・「各分野の特徴的な見方・考え方を総合的に働かせ」とはどういうことでしょうか?

「家庭科」の目標とは?

 生活の営みに係る見方・考え方を働かせ、衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して、よりよい生活の実現に向けて、生活を工夫し創造する資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
⑴ 家族・家庭の機能について理解を深め、家族・家庭、衣食住、消費や環境などについて、生活の自立に必要な基礎的な理解を図るとともに、それらに係る技能を身に付けるようにする。
⑵ 家族・家庭や地域における生活の中から問題を見いだして課題を設定し、解決策を構想し、実践を評価・改善し、考察したことを論理的に表現するなど、これからの生活を展望して課題を解決する力を養う。
⑶ 自分と家族、家庭生活と地域との関わりを考え、家族や地域の人々と協働し、よりよい生活の実現に向けて、生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。 (『学習指導要領』136頁)

・学校教育法第30条「学力の定義」を踏まえて理解しよう。

「家庭科」に特有の「見方・考え方」とは何でしょうか?
⑴ 題材など内容や時間のまとまりを見通して、その中で育む資質・能力の育成に向けて、生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際、生活の営みに係る見方・考え方や技術の見方・考え方を働かせ、知識を相互に関連付けてより深く理解するとともに、生活や社会の中から問題を見いだして解決策を構想し、実践を評価・改善して、新たな課題の解決に向かう過程を重視した学習の充実を図ること。
⑷ 各項目及び各項目に示す事項については、相互に有機的な関連を図り、総合的に展開されるよう適切な題材を設定して計画を作成すること。その際、生徒や学校、地域の実態を的確に捉え、指導の効果を高めるようにすること。また、小学校における学習を踏まえるとともに、高等学校における学習を見据え、他教科等との関連を明確にして系統的・発展的に指導ができるようにすること。さらに、持続可能な開発のための教育を推進する視点から他教科等との連携も図ること。 (『学習指導要領』141頁)

「外国語」の目標とは?

外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、簡単な情報や考えなどを理解したり表現したり伝え合ったりするコミュニケーションを図る資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
⑴ 外国語の音声や語彙、表現、文法、言語の働きなどを理解するとともに、これらの知識を、聞くこと、読むこと、話すこと、書くことによる実際のコミュニケーションにおいて活用できる技能を身に付けるようにする。
⑵ コミュニケーションを行う目的や場面、状況などに応じて、日常的な話題や社会的な話題について、外国語で簡単な情報や考えなどを理解したり、これらを活用して表現したり伝え合ったりすることができる力を養う。
⑶ 外国語の背景にある文化に対する理解を深め、聞き手、読み手、話し手、書き手に配慮しながら、主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う。

・学校教育法第30条「学力の定義」を踏まえて理解しよう。

「外国語」に特有の見方・考え方とは何でしょうか?
ア 単元など内容や時間のまとまりを見通して、その中で育む資質・能力の育成に向けて、生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際、具体的な課題等を設定し、生徒が外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせながら、コミュニケーションの目的や場面、状況などを意識して活動を行い、英語の音声や語彙、表現、文法の知識を五つの領域における実際のコミュニケーションにおいて活用する学習の充実を図ること。
エ 生徒が英語に触れる機会を充実するとともに、授業を実際のコミュニケーションの場面とするため、授業は英語で行うことを基本とする。その際、生徒の理解の程度に応じた英語を用いるようにすること。
オ 言語活動で扱う題材は、生徒の興味・関心に合ったものとし、国語科や理科、音楽科など、他の教科等で学習したことを活用したり、学校行事で扱う内容と関連付けたりするなどの工夫をすること。

「美術」の目標とは?

表現及び鑑賞の幅広い活動を通して、造形的な見方・考え方を働かせ、生活や社会の中の美術や美術文化と豊かに関わる資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
⑴ 対象や事象を捉える造形的な視点について理解するとともに、表現方法を創意工夫し、創造的に表すことができるようにする。
⑵ 造形的なよさや美しさ、表現の意図と工夫、美術の働きなどについて考え、主題を生み出し豊かに発想し構想を練ったり、美術や美術文化に対する見方や感じ方を深めたりすることができるようにする。
⑶ 美術の創造活動の喜びを味わい、美術を愛好する心情を育み、感性を豊かにし、心豊かな生活を創造していく態度を養い、豊かな情操を培う。

・学校教育法第30条「学力の定義」を踏まえて理解しよう。

「美術」に特有の見方・考え方とは何でしょうか?
⑴ 題材など内容や時間のまとまりを見通して、その中で育む資質・能力の育成に向けて、生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るようにすること。その際、造形的な見方・考え方を働かせ、表現及び鑑賞に関する資質・能力を相互に関連させた学習の充実を図ること。
⑵ 各学年の「A表現」の指導に当たっては、主題を生み出すことから表現の確認及び完成に至る全過程を通して、生徒が夢と目標をもち、自分のよさを発見し喜びをもって自己実現を果たしていく態度の形成を図るようにすること。

学習評価の充実

学習評価の実施に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(1) 生徒のよい点や進歩の状況などを積極的に評価し、学習したことの意義や価値を実感できるようにすること。また、各教科等の目標の実現に向けた学習状況を把握する観点から、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫して、学習の過程や成果を評価し、指導の改善や学習意欲の向上を図り、資質・能力の育成に生かすようにすること。
(2) 創意工夫の中で学習評価の妥当性や信頼性が高められるよう、組織的かつ計画的な取組を推進するとともに、学年や学校段階を越えて生徒の学習の成果が円滑に接続されるように工夫すること。(8-9頁)

・評価の種類には、大きく分けて2つあります:相対的評価、絶対的評価(到達度評価)。
・それぞれの評価のメリットとデメリット:相対的評価=統計学的な根拠に基づき客観的な評価が期待できますが、教育活動の成果が反映しているかどうかのチェック指標として疑問が残ります。絶対的評価=教育活動の成果が反映しているかどうかの指標として期待できますが、教師の主観性に左右されやすいのが難点です。
・評価のタイミングは、主に3つあります:診断的評価、形成的評価、総括的評価。
・形成的評価の重要性:コンピテンシーやソフトスキルの発達をどのように評価するか?→ポートフォリオ等の活用。指導と一体化した評価。
・評価の法的根拠:学校教育法施行規則第24条、第28条。「指導要録」←「通知表」や「内申書」との違いに注意しましょう。
*指導要録:学籍に関する記録(保存期間20年)、指導に関する記録(保存期間5年)。

復習

・「主体的、対話的で深い学び」について、自分の言葉で説明できるようにしておこう。
・「評価」の意義と手法について押さえておこう。

予習

・『学習指導要領』8~11頁を読んでおこう。
・学校教育法と学校教育法施行規則について調べておこう。

教育の基礎理論-11

前回のおさらい

・義務教育の思想:コンドルセ、オーエン。
・教育権の構造:子供、親、国家、教師の関係。

資本主義と「学校」

・はたして「教育」には意味があるでしょうか? 子供たちはなぜ「勉強」しなければいけないのでしょうか? 「学校」にはどんな存在意義があるのでしょうか?
・「学校」が資本主義の世界でどう機能しているかを見えやすくするために、思考実験をしてみましょう。

【思考実験】ジャイアン・スネ夫・のび太のうち、「学校」の成績が人生を左右するのは誰でしょうか?

▼答え:のび太

▼理由:(1)ジャイアンの家は「自営業」で、ジャイアンは跡継ぎです。学校のテストの点が良かろうと悪かろうと、ジャイアンの将来の職業は変わりません。
(自営業は、誰かから給料がもらえるわけではないので、自分自身の活動によって商品価値のある物や情報やサービスを生み出さなければなりません。しかしその活動をうまく行うための具体的・実践的・高度に専門的なスキルを「学校」で教えてもらえることはあまり期待できません。)

(2)スネ夫の家は「資本家」で、自分自身が労働する必要はありません。スネ夫は出来杉くんのような才能ある人材に投資するだけで儲かるので、自分自身が高学歴である必要はあまりないわけです。スネ夫にとって「学校」とは、自分が投資するに値する有能な人間を生産してくれる場所です。スネ夫が出来杉くんにはラジコンを貸すのに、のび太には貸さない理由を考えてみてください。

(3)のび太の家は「労働者」で、自分自身が労働する必要があります。生涯賃金を上げようと思ったら、良い企業に雇用される必要があります。そのためには良い大学を出なければならないし、そのためには良い高校を出なければなりません。学校のテストの点は、のび太の人生をダイレクトに左右します。
(ちなみに、自営業は自分の活動で生み出した物や情報やサービスを売ってお金を稼いでいますが、労働者が売っているものは労働力でしたね。)

(4)オマケ:しずかちゃんの生き方には「専業主婦」という選択肢が色濃く反映されています。彼女はどうしていつもお風呂に入っているのでしょうか? 「ジェンダー論」等で学んだ知見を活用して考えると、いろいろ見えてきます。

選抜

・資本主義世界の立場によって、「学校」への期待のかけかたの重点が異なります。
・「実家の商店の跡継ぎ」になるジャイアンにとって、「学校」の試験の結果は人生にとってあまり重要なものではありません。しかし「労働者」のキャリアは、少なくとも就職先は学校でのテストの結果が大きく左右します。
選抜:学校が現実に果たしている機能を指す言葉です。学校では試験を繰り返して各人の才能と個性を測定し、進学時の配分によって才能を選り分け、社会に出る際には個性と能力に合った持ち場に適切に配置します。

・我々の現実の目から見える教育の姿は、これまで勉強してきた「人格の完成」を目指す教育や、すべての子どもたちの学習権を保障する「義務教育」の考え方とは、大きくズレているようです。どうしてこうなっているのでしょうか?

隠れたカリキュラム

・学校の勉強で本当に身についているものは何でしょうか? あるいは、学校で身につけるべきだと子どもたちに期待されているものは何でしょうか?

カリキュラム:教育目的を達成するために、計画的に配列された、教育内容のことです。
・正式のカリキュラム:学校や教師が教えていると公式に表明されている教育内容です。学生や保護者や世間にとって、学生が学校で身につけることを期待している学習内容です。この学習内容をしっかり身につけた人ほど、高い能力があると考えられています。
・正式のカリキュラムは、完璧に身についているわけではありません。が、まったく人生で困らないのは何故でしょうか?

隠れたカリキュラム:教師は教えていると思っていないし、保護者や世間も学校でそれを教えているとは思っていないにもかかわらず、いつのまにか学生たちが身につけている暗黙の内容のことです。
・たとえば、勉強はつまらないし人生で役に立たない。→役に立たないものでもガマンして努力しなければならない。→つまらないし役に立たないものをガマンして身につける習慣がつきます。
・学校で時間を過ごすうちに、知識や考え方、行動様式が、意図されないまま、いつのまにか身についています。役に立つ労働者になる上では、このような習慣形成の方が、正式なカリキュラムで学ぶ知識よりも決定的に重要かもしれません。
・たとえば。遅刻しない、早退しない、無断欠席しない、授業中は席を立たない、先生の命令には無条件に従う、無意味に思えることでもとりあえずやる、相互監視する、競争する、出る杭を打つ、密告する。
・学校で身につける意識と行動様式は、すなわち、労働者として必要な意識と行動様式となります。
・隠れたカリキュラムとして、他に性別役割分業に関する意識等があると考えられています。

復習

・立場によって「学校」の機能の見え方が異なる理屈を押さえておこう。
・「隠れたカリキュラム」について様々な例を調べてみよう。

予習

・「新教育」について調べておこう。

教育課程の意義と編成-10

▼第10回=11/26

前回のおさらい

・主体的、対話的で深い学び。
・深い学び=単に知識を身につけるのではなく、「見方・考え方」を働かせる過程を重視した学び。
・言語活動、ICT、体験活動などの重要性。

第3の2:学習評価の充実

学習評価の実施に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(1) 生徒のよい点や進歩の状況などを積極的に評価し、学習したことの意義や価値を実感できるようにすること。また、各教科等の目標の実現に向けた学習状況を把握する観点から、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しながら評価の場面や方法を工夫して、学習の過程や成果を評価し、指導の改善や学習意欲の向上を図り、資質・能力の育成に生かすようにすること。
(2) 創意工夫の中で学習評価の妥当性や信頼性が高められるよう、組織的かつ計画的な取組を推進するとともに、学年や学校段階を越えて生徒の学習の成果が円滑に接続されるように工夫すること。(8-9頁)

・評価の種類:相対的評価、絶対的評価。
・それぞれの評価のメリットとデメリット。相対的評価=統計学的な根拠に基づき客観的な評価が期待できるが、教育活動の成果が反映しているかどうかのチェック指標として疑問。絶対的評価=教育活動の成果が反映しているかどうかの指標として期待できるが、教師の主観性に左右されやすい。
・診断的評価、形成的評価、総括的評価。
・形成的評価の重要性:コンピテンシーやソフトスキルの発達をどのように評価するか?→ポートフォリオ等の活用。指導と一体化した評価。
・評価の法的根拠:学校教育法施行規則第24条、第28条。「指導要録」←「通知表」や「内申書」との違いに注意。
*指導要録:学籍に関する記録(保存期間20年)、指導に関する記録(保存期間5年)。

第4 生徒の発達の支援

1 生徒の発達を支える指導の充実

教育課程の編成及び実施に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(1) 学習や生活の基盤として、教師と生徒との信頼関係及び生徒相互のよりよい人間関係を育てるため、日頃から学級経営の充実を図ること。また、主に集団の場面で必要な指導や援助を行うガイダンスと、個々の生徒の多様な実態を踏まえ、一人一人が抱える課題に個別に対応した指導を行うカウンセリングの双方により、生徒の発達を支援すること。(9頁)

*学級経営の充実。信頼関係と人間関係。
・ガイダンスの機能。
・カウンセリングの機能。

(2) 生徒が、自己の存在感を実感しながら、よりよい人間関係を形成し、有意義で充実した学校生活を送る中で、現在及び将来における自己実現を図っていくことができるよう、生徒理解を深め、学習指導と関連付けながら、生徒指導の充実を図ること。(9頁)

・自己実現。
・生徒理解。
*生徒指導の充実。『生徒指導提要』を参考。

(3) 生徒が、学ぶことと自己の将来とのつながりを見通しながら、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を身に付けていくことができるよう、特別活動を要としつつ各教科等の特質に応じて、キャリア教育の充実を図ること。その中で、生徒が自らの生き方を考え主体的に進路を選択することができるよう、学校の教育活動全体を通じ、組織的かつ計画的な進路指導を行うこと。(9頁)

*キャリア教育:特別活動を要としつつ、各教科等で行う。
・理科で行う「キャリア教育」とは?
*進路指導。

(4) 生徒が、基礎的・基本的な知識及び技能の習得も含め、学習内容を確実に身に付けることができるよう、生徒や学校の実態に応じ、個別学習やグループ別学習、繰り返し学習、学習内容の習熟の程度に応じた学習、生徒の興味・関心等に応じた課題学習、補充的な学習や発展的な学習などの学習活動を取り入れることや、教師間の協力による指導体制を確保することなど、指導方法や指導体制の工夫改善により、個に応じた指導の充実を図ること。その際、第3の1の(3)に示す情報手段や教材・教具の活用を図ること。(9頁)

*個に応じた指導=(1)個別学習(2)グループ別学習(3)習熟度別学集(4)課題学習(5)補充学習(6)発展学習

2 特別な配慮を必要とする生徒への指導

(1)障害のある生徒などへの指導:「個別の教育支援計画」と「個別の指導計画」の作成。
(2)海外から帰国した生徒などの学校生活への適応や、日本語の習得に困難のある生徒に対する日本語指導
(3)不登校生徒への配慮:保護者や関係機関との連携、心理や福祉の専門家の助言や援助。
(4)学齢を経過した者への配慮(9-11頁)

復習

・「評価」の機能について押さえておこう。
・「生徒の発達の支援」について、押さえておこう。

予習

・「社会に開かれた教育課程」を目指し、「カリキュラム・マネジメント」を踏まえ、「主体的・対話的で深い学び」を実現するための教育課程を編成するためには、どのような学校目標を設定し、どういった総合的な学習の時間を作り、どのように各教科を横断していくか、アイデアを出そう。

教育概論Ⅱ(中高)-10

▼語学・心カ・教福・服美・表現 12/8
▼栄養・環教 11/20

前回のおさらい

・学力の再定義:コンテンツ(知識)からコンピテンシー(能力)へ
・学力の三要素=(1)コンテンツ(2)コンピテンシー(3)ソフトスキル
・社会に開かれた教育課程

学習指導要領総則4頁:カリキュラム・マネジメント

・最新学習指導要領を理解する上で決定的に重要なキーワードの一つが「カリキュラム・マネジメント」です。
・「社会に開かれた教育課程」が学習指導要領の理念を表すとすれば、「カリキュラム・マネジメント」はそれを実現するための具体的な手段と方法です。

各学校においては、生徒や学校、地域の実態を適切に把握し、教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと、教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと、教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図っていくことなどを通して、教育課程に基づき組織的かつ計画的に各学校の教育活動の質の向上を図っていくこと(以下「カリキュラム・マネジメント」という。)に努めるものとする。(4頁)

・そもそも「マネジメント=経営」とは?
・カリキュラム・マネジメントの3指針
(1)教科横断的な視点で教育課程を編成する。
(2)教育実践の質の向上のためにPDCAサイクルを確立する。
(3)実践を可能とする資源(人・金・物・時間・情報)を確保する。

学校運営とカリキュラム・マネジメント

・カリキュラム・マネジメントを効果的に実行するためには、その前提として「学校運営=スクール・マネジメント」が成立していなければなりません。

各学校においては、校長の方針の下に、校務分掌に基づき教職員が適切に役割を分担しつつ、相互に連携しながら、各学校の特色を生かしたカリキュラム・マネジメントを行うよう努めるものとする。また、各学校が行う学校評価については、教育課程の編成、実施、改善が教育活動や学校運営の中核となることを踏まえつつ、カリキュラム・マネジメントと関連付けながら実施するよう留意するものとする。(11頁)

・学校運営の3ポイント。
(1)校長のリーダーシップ。
(2)組織作り。
(3)学校評価。

目標の再検討

・「社会に開かれた教育課程」の理念を意識しながら「育成すべき資質・能力」を設定する。
・学力の三要素を踏まえる。

組織作り

・「校務分掌」に基づきすべての教職員が役割分担する。
・校長がリーダーシップを発揮する。

教科等横断的な視点

・「教科」をコンテンツとしてではなく、世界を見たり生活を豊かにするために「手段」や「道具」として考える。
・総合的な学習の時間を中心に構想する。
・教科教えるのではなく、教科教える。

PDCAサイクル

・そもそも「PDCA」サイクルとは。
・重要なのは「C」と「A」の具体的なありかた。
・「C」に利用する資料としての「全国学力・学習状況調査」。
・「A」を実現する組織作り。

資源の確保

・資源=人・物・金・時間。
・学校の最大の資源は「人」。教師の指導力の増強そのものがもっとも重要。
←校内研修の充実。研修に参加しやすい環境づくり。
←チーム学校、コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)。
・時間のマネジメント←働き方改革。

学校評価

また、各学校が行う学校評価は、学校教育法第 42 条において「教育活動その他の学校運営の状況について評価を行い、その結果に基づき学校運営の改善を図るため必要な措置を講ずる」と規定されており、教育課程の編成、実施、改善は教育活動や学校運営の中核となることを踏まえ、教育課程を中心として教育活動の質の向上を図るカリキュラム・マネジメントは学校評価と関連付けて実施することが重要である。
学校評価の実施方法は、学校教育法施行規則第 66 条から第 68 条までに、自己評価・学校関係者評価の実施・公表、評価結果の設置者への報告について定めるとともに、文部科学省では法令上の規定等を踏まえて「学校評価ガイドライン」(平成 28 年3月文部科学省)を作成している。同ガイドラインでは、具体的にどのような評価項目・指標等を設定するかは各学校が判断するべきことではあるが、その設定について検討する際の視点となる例が12 分野にわたり示されている。カリキュラム・マネジメントと関連付けて実施する観点からは、教育課程・学習指導に係る項目はもとより、当該教育課程を効果的に実施するための人的又は物的な体制の確保の状況なども重要である。(総則編解説118-119頁)

・「評価」のあり方がPDCAサイクルの質を規定します。

復習

・「カリキュラム・マネジメント」という概念を自分なりに熟成させよう。

予習

・学習指導要領5~8頁を読み込んでおこう。

教育概論Ⅱ(栄養)-10

▼11/20

前回のおさらい

・学力の再定義:コンテンツ(知識)からコンピテンシー(能力)へ
・学力の三要素=(1)コンテンツ(2)コンピテンシー(3)ソフトスキル
・社会に開かれた教育課程

学習指導要領総則4頁:カリキュラム・マネジメント

・最新学習指導要領を理解する上で決定的に重要なキーワードの一つが「カリキュラム・マネジメント」です。
・「社会に開かれた教育課程」が学習指導要領の理念を表すとすれば、「カリキュラム・マネジメント」はそれを実現するための具体的な手段と方法です。

各学校においては、生徒や学校、地域の実態を適切に把握し、教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと、教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと、教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図っていくことなどを通して、教育課程に基づき組織的かつ計画的に各学校の教育活動の質の向上を図っていくこと(以下「カリキュラム・マネジメント」という。)に努めるものとする。(4頁)

・そもそも「マネジメント=経営」とは?
・カリキュラム・マネジメントの3指針
(1)教科横断的な視点で教育課程を編成する。
(2)教育実践の質の向上のためにPDCAサイクルを確立する。
(3)実践を可能とする資源(人・金・物・時間・情報)を確保する。

学校運営とカリキュラム・マネジメント

・カリキュラム・マネジメントを効果的に実行するためには、その前提として「学校運営=スクール・マネジメント」が成立していなければなりません。

各学校においては、校長の方針の下に、校務分掌に基づき教職員が適切に役割を分担しつつ、相互に連携しながら、各学校の特色を生かしたカリキュラム・マネジメントを行うよう努めるものとする。また、各学校が行う学校評価については、教育課程の編成、実施、改善が教育活動や学校運営の中核となることを踏まえつつ、カリキュラム・マネジメントと関連付けながら実施するよう留意するものとする。(11頁)

・学校運営の3ポイント。
(1)校長のリーダーシップ。
(2)組織作り。
(3)学校評価。

目標の再検討

・「社会に開かれた教育課程」の理念を意識しながら「育成すべき資質・能力」を設定する。
・学力の三要素を踏まえる。

組織作り

・「校務分掌」に基づきすべての教職員が役割分担する。
・校長がリーダーシップを発揮する。

教科等横断的な視点

・「教科」をコンテンツとしてではなく、世界を見たり生活を豊かにするために「手段」や「道具」として考える。
・総合的な学習の時間を中心に構想する。
・教科教えるのではなく、教科教える。

PDCAサイクル

・そもそも「PDCA」サイクルとは。
・重要なのは「C」と「A」の具体的なありかた。
・「C」に利用する資料としての「全国学力・学習状況調査」。
・「A」を実現する組織作り。

資源の確保

・資源=人・物・金・時間。
・学校の最大の資源は「人」。教師の指導力の増強そのものがもっとも重要。
←校内研修の充実。研修に参加しやすい環境づくり。
←チーム学校、コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)。
・時間のマネジメント←働き方改革。

学校評価

また、各学校が行う学校評価は、学校教育法第 42 条において「教育活動その他の学校運営の状況について評価を行い、その結果に基づき学校運営の改善を図るため必要な措置を講ずる」と規定されており、教育課程の編成、実施、改善は教育活動や学校運営の中核となることを踏まえ、教育課程を中心として教育活動の質の向上を図るカリキュラム・マネジメントは学校評価と関連付けて実施することが重要である。
学校評価の実施方法は、学校教育法施行規則第 66 条から第 68 条までに、自己評価・学校関係者評価の実施・公表、評価結果の設置者への報告について定めるとともに、文部科学省では法令上の規定等を踏まえて「学校評価ガイドライン」(平成 28 年3月文部科学省)を作成している。同ガイドラインでは、具体的にどのような評価項目・指標等を設定するかは各学校が判断するべきことではあるが、その設定について検討する際の視点となる例が12 分野にわたり示されている。カリキュラム・マネジメントと関連付けて実施する観点からは、教育課程・学習指導に係る項目はもとより、当該教育課程を効果的に実施するための人的又は物的な体制の確保の状況なども重要である。(総則編解説118-119頁)

・「評価」のあり方がPDCAサイクルの質を規定します。

復習

・「カリキュラム・マネジメント」という概念を自分なりに熟成させよう。

予習

・学習指導要領5~8頁を読み込んでおこう。