教育課程の意義と編成-12

前回のおさらい

・教育勅語の内容と機能。主権在君と神話的国体観。

学習指導要領の変遷(0)つづき

学習指導要領(1947年版)

・「学習指導要領(試案)」。「試案」とはどういうことか。
・法的拘束力なし。
・道徳科なし。
・社会科の新設。「主人公」として生きるためには、基本的人権だけでは不十分。ガイドブックも必要。
・家庭科の男女共修。

学習指導要領の変遷(1)

・1958年と1968年に学習指導要領改訂。
・いわゆるゆとり教育から詰め込み教育へと変化。

逆コース

・冷戦体制と東アジア情勢の変化によって、GHQの方針が転回。中国(1949年)と朝鮮半島(1950年)の情勢。
サンフランシスコ平和条約(1951年)。
池田ロバートソン会談(1953年)
・教育二法(1954年)。「教育公務員特例法の一部を改正する法律」と「義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法」。
・地方教育行政の組織及び運営に関する法律(1956年)。教育委員選出を公選制から首長による任命制に転換。
・学習指導要領改訂(1958年)。法的拘束力あり。特設道徳の登場。
*スプートニクショック:1957年、ソ連の人工衛星スプートニク打ち上げ成功。
*教育の現代化:ブルーナー『教育の過程』。発見学習。「どの教科でも、知的性格をそのままに保って、発達のどの段階の子供にも効果的に教えることができる。」→1968年の学習指導要領改訂。

高度経済成長

・1955年~1973年にかけての経済成長。1964年=東京オリンピック、1970年=大阪万博。
・大卒初任給の急激な増加。
・産業構造の転換。農業→工業。3チャン農業。出稼ぎ。
・進学率の上昇。半分しか高校進学できなかった時代から、ほとんど高校進学する時代へ。
・親の権威の低下→教師の権威増大。教育の黄金時代(見かけ上)。
・でもしか先生。
・受験競争の激化。詰め込み教育。
・「ムラを育てる教育」→「ムラを捨てる教育」

復習

・冷戦構造と高度経済成長によって教育が大きく変化する理屈を把握しておこう。

予習

・「臨時教育審議会」について調べておこう。