【教育学でポン!?】2021年12月16日

パナソニック汐留美術館で開催されている「ブダペスト国立工芸美術館名品展」を観覧してきました。名品展自体は楽しく観覧したのですが、気になったのは展覧会タイトルです。というのは、邦語で「工芸美術」となっている言葉は、英語ではApplied Artsであって、Craft Artsではありません。(ハンガリー語でも同様)。私がこれまで接してきた学術論文等では、「工芸美術」ではなく「応用美術」と訳されてきています。一般的に「応用美術」は「純粋美術」に対する概念であって、このあたりの西洋における概念史は、アール・ヌーヴォーの評価とも関わって、センシティブな議論が多いところのはずです。従来使われてきた「応用美術」という言葉ではなく、敢えて「工芸美術」という言葉を打ち出した判断には、日本とヨーロッパの文化の差を勘案した上での何らかの意図が作用したのだろうと推測します。
【本日の歩数】10436歩■新橋と汐留を往復。写真は、パナソニック汐留ビルの向かい側にある中銀カプセルタワービル。私と同い年。

いじめ

■コロナ禍で「いじめ件数」減少でも油断できない訳 荻上チキが語る「いじめが起きやすい学校」と対策(education×ICT)
精神論で片づけず、具体的な話になっています。これまで積み重ねてきた知見が活きてる印象です。

学校

■茨城県の「校長公募」に1673人が殺到した納得理由 たった5名の募集、どんな人材が集まったのか(education×ICT)
中等教育学校の登場によって、戦後633制の学校制度が壊れ、実質的には複線制になりつつあります。茨城の中学受験加熱は気にかけておきましょう。それとは別に、校長に採用された方の手腕がどう発揮されるか、楽しみです。注目しましょう。

教育全般(国内)

■私学ガバナンス改革、制度設計は持ち越しに 私学側の反発踏まえ(毎日新聞)
■大学にガバナンスは要らない?監督強化に抵抗する理事長たちの理屈(現代ビジネス)
学びの共同体であったウニベルシタスから遠く離れて、ほとんど利益共同体になるところまで来ました。

■コロナをきっかけにPTA活動のスリム化 必要性がわからない前例踏襲を見直し(AERA dot.)
この流れが今後も続くのかどうか。

教育全般(海外)

■宿題と塾から解放された中国の子どもたち 問われる親の教育(CNS)
単純に考えて、中国の親世代の学校歴と、その子供の学校歴では約30年分の大きな格差があるので、親に教育の責任を負わせると悲惨なことになると推測します。