毎日様々な教育関連ニュースが流れてきます。教育学を修めた立場として、それらをどのように理解したか、主観的な感想と見解を書き連ねます。
教育全般
■大学入試用サイトに企業の影 文科省が導入、利用にベネッセID必須 利益誘導の懸念も(西日本新聞)
臨時教育審議会の35年前から民間活用と言っていたわけで、いまさら「企業の影」って何だという感じではありますけれど。
■「みんなより早く逃げた」負い目を感じて生きてきたリアリスト~私と東大駒場寮(第4回)(DANRO)
御多分に漏れず、私も1991年から廃寮までなにかとお世話になっていたところなので、懐かしい思いになりました。しかし教育学的に考えてみれば、大正教養主義等にも遡って、いろいろと論点の多い問題になりますね。
■入試の歴史を暗記から思考力育成へ 学術会議が提言(ベネッセ教育情報サイト)
方向性そのものは的外れではないのです。コメントで苦言を呈している人もいるようですが、問題は、「知識」という言葉の概念が、使う人によってまったく異なっているところです。そこに気がつかないと、議論が噛み合うはずがありませんね。
■数をかぞえられない学生たち ありもしない「公式」に頼り…算数教育の珍現象(デイリー新潮)
それを言うなら、個人的にはそもそも「数という概念」を理解できているかどうかが気になります。たとえばアリストテレスが「1は数ではない」と言った意味を本質的に理解できるかどうか。この記事も、アリストテレスやプラトンが考察の対象とした「1とは何か?」という本質には触れていないですよね。
■「持ち帰る給食」制度が食物廃棄と貧困の問題解決の糸口に!スコットランドの学校の取り組みが評判(FINDERS)
子ども食堂の充実も大切ですが、いまある「給食制度」の活用をもっと頑張ってもいいはずなんですよね。
■【独占】イートン校のオンライン教育を日本で CEOが「優位性」を語る(Forbes)
おそらく世間は注目しないだろうから、教育学を修めた人間がしっかり視界に捉えておく必要がある事案、として理解しました。