【教育学でポン!?】2020年1月11日

毎日様々なニュースが流れてきますが、教育学を修めた立場として、それらをどのように理解したか、主観的な感想と見解を述べます。あくまでも主観的です。

教育全般

正月に父親の無力を痛感、6年生になったら受験の手伝いは手遅れ……(讀賣新聞)

教育学的な知見を踏まえれば、受験の手伝いなんかよりも大切なものはいくらでもあるわけだが。視野が狭いのか、それとも記者一流の韜晦なのか。

東大生が世界で活躍するために読む本の共通点とは?(Newsweek)

東大生がどうこうはどうでもいいとして、読書に関しては的外れなことを言っていないと思う。私も本を読んだ後のアウトプットを大事にしている。

大論争・心に残る作品2位『こころ』は高校教科書でもう読めない!? 1位は…(AERA dot.)

教育学的に言わせてもらえれば、学校のカリキュラムは教育学の論理で決めるのが筋だ。文学が安易に口出ししていいものではない。文学の論理と教育の論理は、違う。教育に口を出したいのなら、教育学の理論を学んでからにしてほしいと思う。文学として価値が高いなら、文学として読ませればいい。しかし教育は、別の論理で動く。

大学での成長、カギは2年でギアチェンジ 先輩の経験(NIKKEI STYLE)

教育学的には、いわゆる「キャリア教育」の最終段階の話ではある。成功例としては、ナルホドというところ。いつまでも時給1000円の歯車に甘んじてはいけないって話として、よく分かる。確かに、お金に困っていないのであれば、アルバイトはやめたほうがいいに決まっているわけだが。

大学合格!したらかかるお金、入学後にかかるお金。「大学進学のために最低限備えるべきお金」とは?(LIMO)

経済的な理由で学校を去るのは、本当に悲しい。目の前で起こったこともあるが、残念ながら一教員の力ではなんともならない。日本に蔓延する自己責任論の風潮が変わらなければ、ずっとこのままなのだろうが。金銭的理由でアルバイトをせざるをえない学生があまりにも多いのも、気にかかる。

「若者の荒廃」に危機感…社会が抱える問題とは? 桐野夏生×前川喜平(AERA dot.)
「不登校は学校に責任がある」前川喜平が桐野夏生と考える教育問題(AERA dot.)

安定の前川節だった。
道徳教育に関わるところだけ言及しておくと、実際の『学習指導要領』では「考える道徳」になっているわけで、本文中の「滅私奉公」は現時点では言い過ぎだろう。まあ「特別の教科道徳」に関する危惧は、分からないでもないけれど。仮に学校が居心地の悪いところであるとしても、その原因は道徳の教科化だけではない。

これからの部活は…週休3日、朝練廃止、叱らない(日刊スポーツ)

ここ10年くらいで、部活動に関して、意識が急速に変わりつつあるのは実感する。教育学的には、実態の他、『学習指導要領』での位置づけも注目して見ていきたい。

eスポーツで不登校を克服 大阪の通信制高校(産経新聞)

いろいろな試みがあるものだなあ。
ちなみに私はガンダムネットワーク大戦というソーシャルゲームの上位ランカーなのだが、確かに「集団」とか「リーダーシップ」とか「コミュニケーション」に関する気づきは、ないこともない。

名城大准教授殺人未遂事件、レポート出さないと単位あげないといわれ凶行(CBCテレビ)

報道されている内容を鵜呑みにせず、推移を見守りたい。