【要約と感想】中山憲治・橋本俊英・遠藤光男共著『学校だからできる―いじめ・不登校・虐待への対応―』

【要約】いじめや不登校を解決する鍵は、学校での人間関係の改善です。近年の子どもの規範意識は低下しています。現代の課題を乗り切るためには、カウンセリングだけでは不十分で、規律が必要です。教師が集団で足並みを揃えて対応しましょう。悪質な場合は、ためらわず警察へ相談しましょう。

【感想】いわゆるゼロ・トレランスの影響が見られる本だ。長年最前線で仕事をした著者たちの実感なのかもしれない。が、現在では状況がそこそこ変わってきている気もする。世紀転換点の状況を記録する歴史的文書として考える本なのかもしれない。そういう意味では、夜間中学校に関わる具体的な話は、かなり興味深く読める。なかなか生々しい。

中山憲治・橋本俊英・遠藤光男共著『学校だからできる―いじめ・不登校・虐待への対応―』田研出版、2000年