【要約と感想】若松亜紀『10歳からの男の子は「聞く」より「待つ」でうまくいく』

【要約】子育てに迷っているお母さん向けの本です。
男の子は10歳くらいから、お母さんの言うことを聞かなくなります。当然です。子どもが変わっているのに、お母さんが変わらないのが本質的な問題なのです。お母さんのほうから変わりましょう。何か言いたくなる気持ちを、ぐっとこらえましょう。子どもを信頼して、自由と責任を与えて、自立を待ちましょう。イライラしたら、見ない工夫をしましょう。大丈夫です。待っていれば、とてもいいことがあります。

【感想】まあ、かつて男の子であった身として、既視感が否めない事例が並ぶという。お母さん、ごめんなさい。苦労をおかけしました。でも、まあ、背伸びしたいお年頃なんです。恐れ入ります。この歳(46歳)になれば、もはや感謝しかありません。

一方、気になるというか、なんというか、本書で「性」的な話が一切出てこないのは、多少どうなんだろうかという気もする。実は10歳くらいから、この問題の扱いがとても難しくなってくると思うのだけれども。まあ、ないものねだりではある。それぞれの家庭で真剣に向き合っていくしかないのではあった。

若松亜紀『10歳からの男の子は「聞く」より「待つ」でうまくいく』PHP研究所、2015年