【紹介と感想】石戸奈々子『プログラミング教育ってなに? 親が知りたい45のギモン』

【紹介】主に保護者向けに書かれたプログラミング教育の案内書です。右も左も分からない超初心者にお薦めの本です。プログラミング教育がどうして必要なのか、何を学ぶのかなど、保護者が抱きがちな疑問に対して簡潔に答えています。よくある疑問や不安は、この一冊で解消しそうです。またプログラミング教育の初歩の初歩を知りたい現場の教師にとってもおそらく有益で、「社会に開かれた教育課程」とか「教科等横断的」など新学習指導要領のキーワードと絡めながら理解することができます。
逆に言えば、初心者を脱している人には特に必要がない本ではあります。まずは入口に立つための本であって、プログラミング教育の扉をくぐる段階の本ではありません。

【感想】分かりやすく書かれているけれども、全方位でかゆいところに手が届く、偏りなく行き届いた良心的な案内本であるように思う。本当に右も左も分からない保護者は安心できるのではないか。
特にプログラミング教育の意義には不安がなく、実際に子供に経験させてみたいと思っている場合は、本書は必要ないのでスキップして、同じ著者の『プログラミング教育がよくわかる本』を手に取るのをお薦め。

石戸奈々子『プログラミング教育ってなに? 親が知りたい45のギモン』Jam House、2018年