教職基礎論(栄養)-4

▼短大栄養科 5/19

前回のおさらい

・教師になるためには教員免許を取得しなければなりません。
・教員免許を取得しただけでは教員になれません。教員採用試験に合格しなければなりません。

教師の仕事内容

・大きく分けて、学習指導と生徒指導という二本の柱があります。

学習指導

・教育基本法と学校教育法に基づいて、児童の人間として調和のとれた育成を目指し、生きる力を育みます。

*生きる力:現代社会を生き抜くために必要な、知・徳・体のバランスがとれた能力のことです。
*学力:学校教育法第30条で定義されています。(1)基礎・基本(2)活用力(3)主体的に学習する態度という三本柱で構成されています。

【重要文献】文部科学省『中学校学習指導要領』平成29年3月告示

生徒指導

・一人一人の児童生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、社会的資質や行動力を高めるように指導、援助します。集団や社会の一員として自己実現を図っていく大人へと育つよう、促していきます。
【重要文献】文部科学省『生徒指導提要』平成22年

塾と学校の違い

・単に偏差値を上げればいいのでしょうか? 希望の学校に進学できれば良いのでしょうか?
・子供が本当に必要としている能力とは、何でしょうか?
・「栄養教諭」はどうして必要とされているのでしょうか?

人格の完成

・教育基本法第一条に、教育の目的は「人格の完成」であると書いてありました。
人格とは何でしょうか? 目に見えないし、触ることができないし、科学的に存在を確かめることができません。
・「好き」と「愛してる」という言葉の意味の違いをヒントに考えてみましょう。

 好き愛してる
個性代わりがある代わりがない
タイプ言える言えない
数値化表せる表せない
アイデンティティ変わる変わらない
様相主観的な感情存在のあり方
対象モノ(純粋理性)人格(実践理性)

・人格とは、比較できず、束ねられず、代わりがなく、変わらないようなものです。
・モノと人格は決定的に違うものです。
・「人格を尊重する」とは、どういうことでしょうか。

復習

・『学習指導要領』と『生徒指導提要』を確認しておこう。
・「人格」の意味について、おさらいしておこう。

予習

・「個性」や「アイデンティティ」という言葉について、考えておこう。