教育概論Ⅱ(中高)-7

▼語学・心カ・教福・服美・表現 11/11
▼栄養・環教 10/31

前回のおさらい

・教育基本法体制
・学校教育法。教育委員会法。学習指導要領(試案)。

教育基本法体制(つづき)

生活綴方(せいかつつづりかた)

*無着成恭『山びこ学校』。1948年、山形県山元中学校。1951年、クラス文集を『山びこ学校』として刊行。
*綴方:いわゆる作文。

地域教育計画、コア・カリキュラム

*川口プラン:海後宗臣
*コア・カリキュラム:梅根悟、ジョン・デューイ

学習指導要領の変遷(1)

・1958年と1968年に学習指導要領改訂。
・いわゆるゆとり教育から詰め込み教育へと変化。

逆コース

・冷戦体制と東アジア情勢の変化によって、GHQの方針が転回。中国(1949年)と朝鮮半島(1950年)の情勢。
サンフランシスコ平和条約(1951年)。
池田ロバートソン会談(1953年)
・教育二法(1954年)。「教育公務員特例法の一部を改正する法律」と「義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法」。
・地方教育行政の組織及び運営に関する法律(1956年)。教育委員選出を公選制から首長による任命制に転換。
・学習指導要領改訂(1958年)。法的拘束力あり。特設道徳の登場。
*スプートニクショック:1957年、ソ連の人工衛星スプートニク打ち上げ成功。
*教育の現代化:ブルーナー『教育の過程』。発見学習。「どの教科でも、知的性格をそのままに保って、発達のどの段階の子供にも効果的に教えることができる。」→1968年の学習指導要領改訂。

高度経済成長

・1955年~1973年にかけての経済成長。1964年=東京オリンピック、1970年=大阪万博。
・生活の急激な変化。三種の神器(白黒テレビ、電気冷蔵庫、電気洗濯機)
・大卒初任給の急激な増加。貧乏→豊か。
・産業構造の転換。農業→工業。3チャン農業。出稼ぎ。
・進学率の上昇(高校:50%→90%、大学:10%→30%)。半分しか高校進学できなかった時代から、ほとんど高校進学する時代へ。
・親の権威の低下(親が子供に教えてやれることは何もない)→教師の権威増大(高校進学・大学進学の実態について知っているのは教師だけ)。
・教育に関して親が頼れるのは学校と教師しかない。学校と教育の黄金時代(見かけ上)。
・でもしか先生。教師に「でも」なるか。教師に「しか」なれない。
・受験競争の激化。詰め込み教育。
・親が子供にかける期待。マンガの事例。
・「ムラを育てる教育」→「ムラを捨てる教育」

復習

・冷戦構造と高度経済成長によって教育が大きく変化する理屈を把握しておこう。

予習

・オイルショックと「臨時教育審議会」について調べておこう。