教育概論Ⅰ(栄養)ー13

▼短大栄養科 7/11

前回のおさらい

・フランス革命の展開。ナショナリズムの強さの理由。
・各国の国歌。国民統合と、問題。

国語による国民統合

・東ティモール:2002年にインドネシアから独立。

東ティモールが実際に国語に選んだのは何語でしょうか?(ヒント:インドネシアから独立)
(1)インドネシア語:90%
(2)テトゥン語:40%
(3)英語:10%
(4)ポルトガル語:5%

・言葉は単なるコミュニケーション・ツールではなく、国家のアイデンティティとなる。
・しかし、言葉はコミュニケーション・ツールでもある。科学や社会に必要なボキャブラリー。

日本語廃止論

・森有礼(もりありのり)が明治初期に日本語廃止を主張。
・どうして後に初代文部大臣にまでなる森が日本語廃止を主張したのか?
・明治初頭に日本語が置かれていた状況。方言(身分と地域)が多様で、言葉が通じなかった。また、科学や社会に関する語彙が貧弱だった。

方言矯正と標準語

・第一期国定国語教科書:1904年、いわゆる「イエスシ読本」。
・東北方言と関東方言の矯正。
・方言札。
・「標準語」の開発。「お父さん」「お母さん」

日本のナショナリズム

・明治維新(1868年):身分制社会から近代国民国家へ。
・板垣退助が見た戊辰戦争。サムライとノーミンの意識の落差。すべての国民に「主人公」意識を持ってもらうための自由民権運動。
・文明開化:日本の伝統文化をことごとく否定し、外来文化を崇拝する。鹿鳴館時代。
・学制(1872年):フランスの真似をした学校制度。教育内容も西洋の翻訳。
・福沢諭吉:『学問のすすめ』と学制。立身出世主義、国民皆学、実学主義、受益者負担。
・日本の日本らしさとは何か?→天皇の再発見。

教育勅語

・1891年渙発、1948年失効確認(衆議院、参議院)。
・元田永孚と井上毅。儒学主義と近代主義の混交。
・国民国家形成(私は日本人であるという意識の形成)と教育勅語。
・教育勅語を中心とした教育体制の構築。国語、歴史、地理との関係。
・失効確認:教育勅語の何がどのように問題なのか?

復習

・国語が国民統合に果たす役割について押さえよう。
・「教育勅語」の内容と役割について押さえよう。

予習

・「教育基本法」の意義について、考えよう。