教育概論Ⅰ(栄養)ー11

▼短大栄養科 6/27

前回のおさらい

・教育権の構造:子供、親、教師、国家の役割。
・「自由権としての教育」と「社会権としての教育」で、国家に対する期待が正反対。

国民国家と教育

・「国家」とは?
(1)country:国土。田舎。ふるさと。
(2)state:一定の領土を有し政治的に組織され主権を有するもの。法律的・理論的な意味での統一体としての国家。
(3)nation:政府の下で共通の文化・言語などを有する国民が作る国家。

国民国家

・stateとnationは一致するのか? アメリカ、スイス、中国、韓国等の例を考える。
・日本はどうか?
*国民国家:nation(国家の文化的側面)とstate(国家の政治的側面)が一致している状態。
*民族自決:一つのnation(民族)はそれぞれ一つのstate(政治的に組織された主権)を持つべきという考え。
・nationとstateを一致させるには、どうしたらよいか?

中世国家と近代国家

・中世には国民国家はなかった。
・いたのは「国民」ではなく、さまざまな「身分」だった。
・人々は自分の存在様式を、「国民」というよりも「身分」として把握していた。
・中世は、国家というよりも、国「家」。家が拡大したものとしての国。ブルボン家やハプスブルグ家。日本の大名家。封建制。領邦君主。
・絶対王政(貴族の没落によって王権に主権が一極集中する)を経て封建制が崩れ、市民革命(国民に主権が集中する)に伴って国民国家が完成する。典型例としてのフランス革命。

復習

・中世国家と「国民国家」の違いを押さえておこう。
・nationとstateの違いについて押さえておこう。

予習

・国歌の働きについて考えよう。