教職基礎論(栄養)-3

▼短大栄養科 4/29

前回のおさらい

・公立学校の教員は「公務員」である。
・公務員には憲法を遵守する義務がある。
・地方公務員法と教育公務員特例に規程された服務義務。

教師のなりかた

教員免許状

・教師になるには、まず教員免許状を取得しなければならない。
・開放性の原理:大学で教師を養成する。一般教養の重要性。戦前の師範学校で行われていた師範教育との違い。
・教員免許状には、3種類ある。

(1)普通免許状:学位および教職課程の履修における単位の修得により授与される。専修免許状(修士)、一種免許状(学士)、二種免許状(短大)の3種類がある。

(2)特別免許状:優れた知識経験を持つ社会人を学校現場に迎えるために授与される免許状。

(3)臨時免許状:普通免許状を有する者を採用できない場合、例外的に授与される助教諭の免許状。

・教員免許更新制:10年の有効期限。更新するためには免許状更新講習(30時間以上)を受講・修了しなければならない。

教育職員免許法教育職員免許法施行規則を参照。

教職課程

普通免許状を取得するために、(1)教科に関する科目、(2)教職に関する科目、(3)教科又は教職に関する科目、(4)教育職員免許法施行規則第66条の6に関する科目を修得しなければならない。

(1)教科に関する科目:教師になったときに教える学問領域の内容に関わって、専門の知識や技能を修得する。

(2)教職に関する科目:教科指導の方法や生徒指導、学級経営、進路指導、道徳教育など、「教育者」としての専門的知識や技能を修得する。

(3)教科又は教職に関する科目:教師の個性。

(4)66条科目:日本国憲法、体育、外国語コミュニケーション、情報機器の操作。

教育実習・栄養教育実習

・教職に関する科目の必修単位。
・事前指導、事後指導(1単位)
・学校での実習(栄養教諭=1週間、中学校=3週間)
○指導教諭等からの説明
・学校経営
・校務分掌の理解
・服務等
○児童及び生徒への個別的な相談、指導の実習
・指導、相談の場の参観、補助等
○児童及び生徒への教科・特別活動等における指導の実習
・学級活動及び給食の時間における指導の参観、補助
・教科等における教科担任等と連携した指導の参観、補助
・給食放送指導、配膳指導、後片付け指導の参観、補助
・児童生徒集会、委員会活動、クラブ活動における指導の参観、補助
・指導計画案、指導案の立案作成、教材研究等
○食に関する指導の連携・調整の実習
・校内における連携・調整(学級担任、研究授業の企画立案、校内研修等)の参観、補助
・家庭・地域との連携・調整の参観、補助等

教員採用試験

・公立学校の教員採用選考試験は、各都道府県および政令指定都市の教育委員会がそれぞれ実施している。
・試験内容は、教育委員会ごとに異なる。
・主に、筆記試験(一般教養・教職教養・専門教養)、面接試験(集団・個人)、模擬授業、論文試験、実技試験などがある。
・特別選考枠。
・近年は、人物重視の傾向にある。
・臨時採用。

・国立大学付属学校や私立学校は、各学校・法人単位で採用が行われている。
・教員適性検査。

教員採用試験の勉強の仕方

・各自治体の試験の特徴を知る。過去問の収集と分析を行う。
・自分の資質と個性について自覚する。
・目指す教師像、なりたい教師像、志望動機を明確に言語化する。
・個性と志望動機にマッチした勉強法を考える。

復習

・教師のなりかたを踏まえて、自分のキャリアについて見通しを立てよう。

予習

・教師の仕事の内容について、どういうことをするのか、自分の学校での経験を振り返って考えてみよう。